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屋上の防水工事をDIYするのは難しい? DIYで失敗するとどうなるの?

お役立ちコラム

屋上と聞くとマンションやアパートなどの賃貸、ビルの最上階をイメージされる方も多いかと思いますが、近年は戸建て住宅などに屋上を取り入れる方も多くいらっしゃいます。住宅密集地などであれば庭を取ることが難しい場合でも、屋上を作ることで庭のように使うことができたり、洗濯物を日当たりのいい場所で干すことができるなどのメリットがあります。一方で屋根や外壁などと同様に、屋上にもメンテナンスが必要になります。屋上は屋根と違い簡単に出入りできる分、「ちょっとした修理なら自分でDIYできるのではないか?」と思われる方も多いのではないでしょうか。賃貸経営者であっても戸建て住宅の持ち主であっても、業者に頼むより自分で修理した方が安い、お金はあまりかけたくない・・・と考えるのは当然のことです。屋根の屋上防水のDIYは、知識と技術力があれば個人でも不可能ではありません。しかしリスクを考えると実はオススメできない分野のDIYでもあります。今回はそんな屋上の防水工事DIYしたいと考えている方に向けて、DIYをすることでどんなリスクが発生する可能性があるのか、詳しく解説をしていきます。是非参考にしてみてくださいね。

屋上の防水工事は、なぜDIYしてはいけないの?

冒頭で触れましたが、防水工事はDIYで行うにはオススメできない分野です。手先が器用な方や、DIYに慣れているという方にとっては、内装などと同様の感覚で防水工事もDIYできるのではないか? と思われる方かもしれません。しかし防水工事には専門的な知識や技術が必要になり、また万が一失敗してしまった際のリスクがとても大きいものになります。ここではなぜ防水工事をDIYしない方がいいのか、防水工事の工法などを一緒に解説しながら、詳しく掘り下げていきます。

既存の防水工事の工法に応じた工事が必要になる

屋上の防水工事の工法は、主に「ウレタン防水」「FRP防水」「シート防水」「アスファルト防水」の4種類となっております。4種類のうち、どの工法を使用するかなどは、建物の屋上の形状や建物の構造によって変わります。工法の詳しい解説については以下の記事で触れています。

◎合わせて読みたい記事!
防水工事の工法は4種類! それぞれのメリット・デメリットは?
https://www.elife-home.net/column/bousuikouji/.html

防水工事をメンテナンスや修理で行う際には、既存はどの工法なのか、修理やメンテナンス歴はあるのか、どの範囲まで工事を行うのか・・・などを確認していく必要があります。そのため工事を始める前の段階から専門的な知識や応用力、判断力などが必要となります。

防水層の状態によって工法を使い分ける必要がある

防水工事の4種類の工法ですが、雨漏りしている場合とそうでない場合では更に細かな工法が変わってきます。具体的には「密着工法」か「絶縁工法」のどちらを施すか、の判断が大切になります。雨漏りをしている、ひび割れが深い部分に達している場合などは基本的には「絶縁工法」となります。しかし目で見て分かりにくい細かな亀裂や雨漏り跡などは、素人判断にはとても難しい部分です。現状の屋上にどちらの工法を行えばいいか、工事を進めるにあたり当初予想していた状態と違うということは、よくあることです。防水工事などは特に防水層の状態が見えず状況が分かりにくいこともあり、その場で臨機応変に工法の変更や工事を行う技術力が必要になります。せっかく防水工事をDIYで行っても、修理に至った根本的な原因に気付けなかったり、これから雨漏り被害などに発展しそうな場所の補修ができていなければ、二度手間になってしまい建物にも負荷がかかってしまいます。

施工不良を起こす危険性がある

防水工事は経験や技術力がある職人さんでも、難しい分野の工事です。そのため防水工事にDIYで初挑戦する、という方にとっては、かなりの難易度となってしまい施工不良を起こしてしまうことがあります。動画配信サービスなどが充実している昨今では、DIYの方法も詳しく解説している動画があり、自分でもできそうだと思う方もいらっしゃるかと思います。しかし現実は「自分でやったら失敗してしまった」「元の状態にすら戻せない」といったトラブルが起こりやすく、見た目の改善や修理目的でDIYしたにも関わらず、施工不良による雨漏りなどで建物に大きなダメージを与えてしまうことになりかねません。

◎合わせて読みたい記事!
工事前に知っておきたい防水工事の手順! 防水工事の必要性とメンテナンスのタイミングは?
https://www.elife-home.net/column/bousui-2/.html

自宅にある工具で完璧に行うのは不可能

防水工事で扱うような工具は、一般的なDIYで使うものとは違い使用するべき工具の種類も多く、一通り揃えるだけでも一苦労です。また工具の使い方もしっかり勉強する必要があり、工事を行うまでの準備が既に大変で、ハッキリ言ってしまうと防水工事自体がDIY向きの工事ではありません。防水工事の手順を簡単に解説すると以下の通りになります。

①屋上の清掃を行う
②防水層の撤去して下地の調整を行う
③プライマー(接着剤)を塗る
④防水材を塗る
⑤トップコートを塗る

一見簡単そうに見えますが、①の清掃の段階から高圧洗浄機などを用いてしっかり工事の前準備を行っていく必要があります。個人で高圧洗浄機を買い掃除をするだけでも大変ですが、その後の作業は更に難しいものになります。防水層を撤去するにも工具はもちろん必要になりますし、下地の調整は熟練した業者でも慎重になる工程です。このように見ていくと上記で解説した一連の流れを個人で対応する、という大変さがよく分かるのではないかと思います。

防水工事は失敗した際のリスクが大きい!

防水工事をDIYしようとすると施工不良を起こしてしまう可能性がある、と文中で説明をしましたが、具体的にはどのようなリスクがあるのでしょうか。この記事を読んでも「やっぱり自分でDIYをしたい」という方もいらっしゃるかと思います。しかし、万が一の際にどのようなリスクがあるかを知り、その上でリスクに合ったDIYなのかを考えるようにしましょう。

雨漏りにつながる

正しい施工ができていないと、雨漏りにつながる可能性があります。特に屋上は雨漏りを起こしやすく、一度雨漏りが発生してしまうと屋根から住宅構造部や室内へ浸水を起こしてしまい、被害がどんどん拡大していってしまいます。すぐに気付けた場合はまだいい方で、雨漏りは室内側に症状が出ないと気付かないこともあります。雨漏りが進んでしまうと知らない間に住宅内部が腐ってしまっていたり、水垢や湿気によるカビの発生や、カビによるアレルギーの健康被害、シロアリなどの害虫を発生させてしまう・・・など、雨漏りの二次被害はとても大きなものになります。経費削減のために防水工事をDIYしたとしても、雨漏りを起こすことで余計に修理費用がかさんでしまうなんてこともあります。

膨れや浮きなどが発生しやすく、見栄えに影響が出る

工具の扱いに慣れていない、技術が伴わないなどの場合は、直接見栄えにも影響してきてしまいます。特に仕上げの際に膨れなどができてしまったり、工事を終えてから間をおかずに浮きが発生してしまうことがあります。プロの業者は雨漏りを起こさない、施工不良を起こさないことはもちろん、見栄えにも十分気を付けながら工事を行っています。綺麗な屋上を仕上げるためには、単に丁寧なだけではなく職人レベルの技術力が求められることになります。見栄えが悪くなると資産価値にも影響してしまいますので、工事を行う上では非常に大きなリスクになります。

近隣住民とのトラブルにつながりやすい

防水工事は、高圧洗浄機使用時や防水層撤去の時などに大きな音が発生しやすいです。そのため工事を行う前には近隣住民への挨拶まわりや、どういった工事を行うかの説明を自治体から行うように指示される場合もあります。通常の工事であれば、工事業者が代行して工事の挨拶まわりなどを行うことが多いですが、DIYで行うという方で挨拶まわりを行うなどの徹底した工事や近隣住民への配慮をする方は少ないです。また作業が不慣れな場合、塗料が隣の家の外壁などに飛び散ってしまったり、材料運搬時に近隣の家の物を破損してしまうなどといった近隣トラブルが発生しやすいです。工事における近隣住民とのトラブルは、細心の注意を払っていても工事業者が起こしてしまうこともあります。DIYを行っていて近隣住民とのトラブルに発展してしまった場合、発生したトラブルの対応や、トラブルの内容によっては賠償なども全て個人で行わなくてはならず、負担がとても大きくなります。

防水工事は、DIYよりもプロの業者に依頼しよう!

ここまで読んでいただき、屋上の防水工事をDIYで行うことのリスクを知っていただけたかと思います。今回は「防水工事を素人の方が、全て個人でDIYした場合」のお話をベースにしてまいりましたが、実際は全てではなく屋上のトップコートだけを塗り替える、亀裂を補修する、など部分的なDIYを行う方の方が多いです。そのため「一部分のDIYだから大丈夫だろう」と、メンテナンス期間を過ぎても放置してしまうというケースが多々あります。部分的な修理であっても、小さな亀裂が実は防水層まで達していることを見抜けず、雨漏りをしてダメージを受けた箇所を長年放置していた・・・なんてこともありますので、自分で修理した後でも必ずプロの業者にメンテナンスを行ってもらうように心がけましょう。

メンテナンスは、10~15年に一度行う

ではいつメンテナンスを行うか、ですが基本的には10~15年に一度メンテンナスが必要になります。ただし10~15年に一度というのは目安の期間であって、10年を超える前に修理が必要になる場合もありますし、15年以上たっても状態のいい屋上もあります。そのためタイミングが非常に難しいものですが、基本的はメンテナンスは異常が出る前に行い被害を予防するものですので、「特に困ったことはないな」と感じても15年以内に一度は行うようにしましょう。その他沿岸部や降雪地帯、年間降水量が多い地帯、台風が多い地帯など屋上の防水面に負荷がかかりやすいと想定される地域にお住いの方は、もっと短いスパンでの防水工事を検討してみてもいいかもしれませんね。

業者選びは慎重に

プロの業者だからどんな業者でもいいか、というわけでもありません。近年では悪徳業者による詐欺手口が複雑になり、また詐欺自体も増加傾向にありますので、業者選びは慎重に行う必要があります。広告などの言葉をそのまま鵜呑みにせず、見積もりや行う工事内容をしっかり確認し、他社と十分に比較検討してから契約を行うようにしましょう。防水工事は特に資格が必要な工事ではない分、悪徳業者が紛れ込みやすくなっております。優良業者を見分けるために、ひとつの判断材料として「業者の持つ資格」に着目することもオススメです。どんな業者を選んだらいいのか分からない、という方は是非以下の記事も参考にしてみてくださいね。

◎合わせて読みたい記事!
水工事に必要な資格とは? 業者に依頼する時に見るべきポイント
https://www.elife-home.net/column/sikaku/.html

まとめ

イーライフでは経験豊富なアドバイザーが、専門的なこともわかりやすくご説明します。パックプランをご用意しているので、追加料金が発生する心配もありません。もし他社の見積もりがあればご持参ください。当社との見積もりの見比べやご相談にも対応可能ですので、是非お気軽にご連絡ください。