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雨漏りしていないのにカビ臭い? 屋根・壁内部の隠れたトラブルとは?

お役立ちコラム

「雨漏りはしていないのに、なんだか部屋がカビ臭い…」そんな違和感を覚えたことはありませんか? 実際に天井から水が垂れてきたり、壁にシミができたりといった目に見える異常がない場合でも、屋根や外壁の内部では湿気がたまり、カビが繁殖していることがあります。こうした目に見えないトラブルは、放置してしまうと建材の劣化や健康被害、さらには高額な修繕につながるおそれもあるため注意が必要です。この記事では、雨漏りしていないのに室内がカビ臭くなる原因や、屋根・壁内部で起こり得る隠れたトラブルについて詳しく解説します。異変に気づいたら早めに対処できるよう、予防策やチェックポイントもあわせてご紹介します。

天井や壁にシミがない、床も濡れていない。それなのに部屋の中がカビ臭い。このような原因の思い当たらないカビ臭が気になる場合、雨漏りとは別の原因によって湿気が発生し、カビが繁殖している可能性があります。建物の構造や暮らし方によっても影響を受けやすく、気づかないうちに家全体にカビが広がっていることもあるため注意が必要です。ここでは、カビ臭さを感じてしまう原因について詳しく見ていきましょう。

カビ臭さの原因として最も多いのが、結露による隠れた湿気の発生です。結露は、室内の暖かい空気が冷たい外気に接する部分で冷やされ、水滴となって現れる現象です。特に冬場や梅雨時期には、屋根裏や壁内部、窓まわりなどに結露が起きやすくなります。屋根裏や壁内部、窓まわりは断熱材や通気層で外気と室内を遮断しているのが一般的です。しかし断熱性能が低かったり、気密性が高すぎて空気の流れが悪かったりすると、結露の水分が逃げ場を失い、じわじわと溜まってしまいやすい場所でもあります。特に壁や天井の中といった人目に触れない場所で結露が繰り返されると、常に湿った環境が形成され、カビの繁殖が進行してしまいます。見た目には何の異常もなくても、内部ではすでにカビの胞子が広がり、臭いとして表に出てきているというケースが少なくありません。

住宅の気密性が高まった現代の住まいでは、自然な換気が十分に行われにくく、空気がよどんで湿気が溜まりやすい傾向にあります。特に使用頻度の少ない部屋、押し入れ、クローゼット、家具の裏側などは空気の流れが遮断されがちで、局所的に高湿度となり、カビ臭の原因となります。また、間取りや生活習慣によっても湿気がこもりやすい場所ができやすく、例えば室内干しを頻繁にする家庭や、風通しの悪い北側の部屋などでは、目に見えないカビの温床が発生していても不思議ではありません。こうした住宅の構造や生活スタイルが原因でカビが発生するケースでは、家のどこか一部からだけカビ臭がするというような、局所的なにおいとして現れることが多いです。

水道管や給湯管、排水管といった住宅内の配管が老朽化してくると、接続部からの微細な水漏れやヒビ割れによる漏水が発生することがあります。このような漏水はごく少量ずつじわじわと進行するため、床や壁の表面に明確な異常が出ないまま内部に水分が蓄積していきます。特に床下や壁の中といった人目につかない部分で水が漏れていると、乾燥しにくく、慢性的な湿気状態となってしまいます。これが長期間続くと、木材や断熱材などにカビが繁殖し、独特のにおいが部屋に漂い始めるのです。また漏水の水分は、構造材の腐食や変形の原因にもなり、カビ臭以外の深刻なトラブルにもつながりかねません。

屋根や外壁は、雨風から建物を守る重要な役割を担っています。しかし経年劣化によって塗装や防水シートが機能を失うと、雨水が完全にシャットアウトされず、わずかに建物内部へ浸入してくるようになります。室内に雨水が侵入していても生活しているなかでは気付きにくいため、時間の経過とともに内部に湿気がたまっていくことになります。特に屋根材や外壁材の接合部、窓枠まわり、外壁のひび割れなどから雨水がしみこむことがあり、防水層の老朽化がその引き金になるケースも少なくありません。こうして徐々に湿った状態が続くと、内部にカビが発生し、臭いだけが先に表に出てくるというパターンになります。放置すると、湿気は断熱材や柱、梁といった構造材にまで影響を及ぼし、住宅全体の耐久性を脅かす要因にもなり得ます。

雨漏りをしていないと思っていても、実際には雨漏りや雨水の侵入によって、気付かないうちにカビが進行してしまっていたなんてことも珍しくありません。またここまでで、なぜ知らないうちにカビ臭さが出てしまうのかについても知っていただくことができたかと思います。できればカビ臭さに悩む前に、雨漏りには気付いておきたいものです。しかし、目に見えない場所で起こる雨漏りや雨水の侵入に気付くことはとても難しいことで、普段からアンテナを張って注意深く雨漏りチェックをしておく必要があります。そこでここでは、雨漏りやカビにつながりやすい、あるいは実際に発生している場合に起きる症状について解説をしていきます。日頃の住宅のチェックにぜひご活用ください。

家全体ではなく、特定の部屋や一角だけがカビ臭い場合、その周辺の壁や床、天井の内部で湿気がたまっている可能性があります。特に外壁に面した部屋や北側の部屋は、日が当たりにくく湿気がこもりやすいため注意が必要です。また、家具の裏側や押し入れの中、天井裏など、通気が悪く普段目にしない場所で湿気とカビが進行していることもあります。臭いの発生源がはっきりしないまま続くようであれば、内部での異常が疑われます。

一見して「雨漏り」には見えない微細な変化ですが、天井や壁紙がわずかに浮いていたり、波打っているように見える場合は、内部に湿気が溜まっている証拠かもしれません。特に壁紙の接着剤が湿気を吸って粘着力を失った結果として、ふくらみや剥がれが生じることがあります。雨漏りがごくわずかに進行している場合や、結露によって内側からじわじわと濡れているケースでは、こうした“目立たないサイン”から始まることが多いのです。

壁紙の色が部分的に変わっていたり、うっすら黒ずんでいる箇所がある場合、それはカビが発生している初期症状かもしれません。特に湿気が長くとどまる場所では、クロスの裏側や壁材の内部でカビが繁殖し、その色が表ににじみ出てくることがあります。表面を拭いても落ちない黒ずみがあるときは、見えない場所でカビが進行している可能性が高くなります。

歩くと床が軋む、沈むような感覚がある場合、それは床材や下地が湿気によって劣化している兆候かもしれません。とくに木材は水分を吸収すると膨張し、やがて乾燥と収縮を繰り返すうちに変形してしまいます。雨漏りや漏水が続くと、建物の構造部分まで傷みが進み、天井や床にたわみが生じることもあります。見た目に問題がなくても、踏んだときの感触に違和感があるなら注意が必要です。

意外なサインとして、室内でチャタテムシやシバンムシなど、湿気を好む虫がよく出るようになることもあります。こうした害虫はカビの発生した場所を好んで集まる傾向があるため、明らかに虫が多くなったと感じたら、どこかにカビが繁殖している可能性を疑ってみましょう。湿気が多い空間は、虫だけでなくダニの温床にもなりやすく、アレルギーなど健康への悪影響も考えられます。またさらに住宅に悪影響を及ぼす害虫としては、シロアリの発生もリスクとしてあります。シロアリは湿っている暗い場所を好むため、住人が気付けない雨漏りの箇所に集まりやすくなります。シロアリを外で見かけた場合、家の近くにいる、あるいは住宅内にすでに潜んでいる可能性があります。

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カビ臭さを「ただの湿気のせい」と見過ごしてしまうと、実は深刻なトラブルを招く恐れがあります。とくに雨漏りが原因で内部にカビが繁殖している場合、そのまま放置すると、建物にも人にもさまざまな悪影響が及びます。ここでは、雨漏りによって発生したカビを放置することでどのようなリスクが生じるのか、具体的に解説していきます。

カビは湿気と有機物がある場所を好んで繁殖しますが、住宅の柱や梁、床板などはまさにその条件がそろっている場所です。雨漏りによって木材が湿った状態が続くと、カビが繁殖するだけでなく、やがて木材の腐朽菌やシロアリを引き寄せる原因にもなります。とくに柱や梁などの構造材が劣化してしまうと、建物の強度そのものが低下し、最悪の場合には耐震性まで損なわれてしまう可能性もあるのです。また、湿った木材は乾燥しにくく、一度カビが根を張ってしまうと、表面を掃除しただけでは完全に取り除けないことも多く、知らないうちに劣化が進行していきます。時間が経つほど修繕の規模も費用も大きくなりがちです。

カビが発生しているのが壁の中や天井裏であっても、胞子は空気中を漂って室内へと侵入してきます。胞子そのものは非常に小さく、目に見えませんが、空気中に浮遊しやすいため、知らないうちに吸い込んでしまっているケースが少なくありません。特に換気が不十分な住宅や、エアコンの吸気口が近い場所でカビが繁殖していると、室内全体に胞子がまき散らされるような状態になります。室内全体や家全体に胞子がまき散らされることによって、たまに感じていたカビ臭さだったはずが、いつの間にかどこにいてもカビ臭い家になってしまうリスクもあります。

カビの胞子は、アレルギー性鼻炎、気管支炎、喘息、アトピー性皮膚炎などの原因になることがあります。特に子どもや高齢者、呼吸器に疾患を抱える人にとっては、カビの存在が深刻な健康リスクとなるケースも少なくありません。また、長期間カビにさらされると、だるさ、頭痛、めまいといった不定愁訴が現れることもあります。最初は「なんとなく体調が悪い」「季節の変わり目だからかな」と思っていたものが、実はカビが原因だったという例も珍しくないのです。雨漏りによるカビが発生していると、知らず知らずのうちに健康被害を受けていることがあるため、軽視できない問題です。

カビや雨漏りの初期段階であれば、比較的簡単な補修で済むこともあります。しかし、内部でカビが長期間にわたり広がっていると、天井や壁を大きく剥がして下地から修復する必要が出てくる場合もあります。さらに、構造材にまで劣化が及んでいると、単なる内装工事だけでなく、構造的な補強工事やシロアリ対策まで必要になることも。結果として、数十万円、場合によっては百万円単位の修繕費用がかかるケースもあるのです。カビ臭さを「なんとなく気になるけどまあいいか」と放置してしまうと、後々になって大きな出費を招くことになりかねません。

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