梅雨の時期になると、ジメジメとした湿気に悩まされる家庭も多いのではないでしょうか。実はその湿気が大好きなのが「シロアリ」です。普段は目に見えない場所でひっそりと活動しているシロアリですが、梅雨の高温多湿な環境では一気に活発化し、家の土台や柱を侵食していきます。放っておくと住まいの安全性が脅かされ、高額な修繕費が発生するケースも少なくありません。そこでこの記事では、梅雨にシロアリが増える理由や、被害の内容、そしてシロアリを寄せ付けないための対策や駆除の方法について詳しく解説します。シロアリに注意したいこの梅雨の時期にしっかり備えて、大切な住まいをシロアリ被害から守りましょう。
梅雨にシロアリが活発になる理由とは?

梅雨の時期になると、シロアリの活動が一気に活発化します。普段は床下や木材の内部など見えない場所に潜んでいるため気づきにくいものの、この季節になると羽アリとして姿を現すこともあります。では、なぜ梅雨の時期にシロアリが増えるのでしょうか。ここでは、シロアリが梅雨に活動的になる主な理由について詳しく解説します。
湿気を好む性質がある
シロアリは非常に湿気を好む性質があり、乾燥に弱い昆虫です。梅雨は気温と湿度が同時に高くなるため、シロアリにとっては絶好の繁殖・活動シーズンとなります。特に床下や家の基礎部分など風通しが悪く湿気がこもりやすい場所は、シロアリの格好のすみかとなります。こうした環境が整うことで、シロアリの移動や木材への侵食が加速するのです。
羽アリの発生シーズンと重なる
梅雨時期は、シロアリの一種である「ヤマトシロアリ」の羽アリが大量に発生する季節でもあります。羽アリは繁殖のために巣から飛び立ち、つがいとなって新たなコロニーを形成します。この行動が活発になるのがまさに梅雨のタイミング。羽アリを見かけたら、その周囲にはすでにシロアリの巣がある可能性が高く、注意が必要です。
家の内部に湿気がこもりやすくなる
梅雨は屋外だけでなく、室内や床下にも湿気がたまりやすくなります。雨が続き換気が不十分になると、普段は乾燥している場所でも湿気がこもり、シロアリが侵入しやすい環境になります。特に、雨漏りや水漏れがある家では被害リスクが一層高まります。こうした構造的な問題が、梅雨のシロアリ被害を助長しているのです。
シロアリが住宅にもたらす被害とは?

シロアリは「木を食べる虫」というイメージはあるものの、具体的にどのような被害が出るのか、詳しく知らない人も多いかもしれません。一見小さく外のない虫にも思えますよね。しかし実際には、住宅の構造に深刻なダメージを与え、住まいの安全性そのものを脅かす恐れがあります。ここでは、シロアリによって引き起こされる主な被害について解説します。
建物の土台や柱を食い荒らす
シロアリは木材の内部を食い進める性質を持ち、住宅の土台や柱、梁といった構造的に重要な部分をもろくしてしまいます。これらの部位は建物全体を支える役割を果たしており、ここにダメージが及ぶと家の耐久性が著しく低下します。特に被害が進行している場合、地震や台風といった自然災害に耐えられないほどの強度低下が起こることもあります。見た目には問題がなくても、内部が空洞化しているケースも多く、外からは判断できないぶん、発見が遅れるほど被害が深刻化するリスクが高まります。
床や壁に異常が起こる
シロアリの食害が進行すると、床がふわふわと沈んだように感じたり、歩くとギシギシと音がしたりするようになります。また、壁を軽く叩いたときに空洞音がする場合、内部の木材がすでに食われている可能性があります。こうした異常は一見すると経年劣化や湿気のせいにされがちですが、実際にはシロアリによる構造材の崩壊が原因であることも少なくありません。さらに被害が広がると、扉や窓がゆがんで開閉しづらくなるなど、住環境にも明らかな支障が出始め、暮らしの快適性や安全性が著しく損なわれることになります。
修繕費が高額になりやすい
シロアリによる被害は、目に見えるところに症状が出る頃にはすでに内部で大きな破壊が進行していることが多く、修繕にかかる費用が高額になりやすい傾向があります。たとえば床下の補修だけで済むはずだった工事が、柱や土台全体の交換にまで及ぶケースもありますし、建物の構造に問題が出てしまった場合には、リフォームレベルの大掛かりな工事が必要になることもあります。これに加えて、居住中に工事を行う場合は生活への影響も避けられず、精神的な負担や仮住まいの費用なども発生しかねません。気づくのが遅れるほど、被害規模も費用もどんどん膨らんでいくというのが、シロアリの厄介なところです。
梅雨時期に注意すべきシロアリの兆候とは?

シロアリは静かに、しかし確実に建物をむしばんでいきます。特に梅雨時期は活動が活発になるため、小さな異変が大きな被害の前兆となっていることも珍しくありません。被害が表面化する前に、いかに早く「シロアリの存在に気づけるか」がカギになります。ここでは、梅雨時期に見逃してはならないシロアリ被害の兆候をいくつかご紹介します。当てはまるものがないか、確認しておきましょう。
羽アリを見かける
梅雨の時期に室内や玄関先、窓辺などで羽アリを見かけた場合、それはシロアリが近くに巣を作っているサインかもしれません。特に夕方から夜にかけて明るい場所に集まる羽アリは、「ヤマトシロアリ」と呼ばれる種類のものであることが多く、繁殖のために飛び立った個体が新たなコロニーを作ろうとしている可能性があります。羽アリは一時的に大量に発生し、そのまま死骸が床や窓付近に残ることが多いため、「ただの虫」と見過ごすと大きなリスクにつながります。羽アリの発見は、シロアリ被害の入り口ともいえる重要な兆候です。
家の木部を叩くと空洞音がする
柱や壁、敷居など木製部分を軽く叩いたときに「ポコポコ」と空洞のような音がする場合、内部がシロアリによって食害されている可能性があります。見た目には変化がなくても、内部から静かに木材が侵されており、気づいたときには中身がスカスカということも少なくありません。このような空洞音は、特に床下や押し入れの奥、浴室周辺など湿気がこもりやすい場所に多く見られます。普段触れる機会が少ない場所だからこそ、少しでも異常を感じたら注意が必要です。
床が沈む・浮くように感じる
歩いていると特定の場所で床がふわふわしたり、沈んだりする感覚がある場合、下地の木材がシロアリに食べられている可能性があります。通常、床はしっかりとした構造で支えられていますが、シロアリ被害が進むとその支えが失われ、踏んだときの感触に違和感が出てくるのです。また、逆に床が浮いたように感じるケースもあり、これは木材の内部が変形しているか、湿気によって膨張した結果かもしれません。いずれも見過ごされやすい症状ですが、放置することで被害が一気に進行するリスクがあります。
家具や建具の動きが悪くなる
ドアの立て付けが悪くなったり、窓の開け閉めがスムーズにいかなくなった場合も、構造材がシロアリによってゆがんでいる兆候かもしれません。特に湿気の影響を受けやすい木製の建具は、シロアリ被害によって微妙な変形を起こし、それが日常動作に影響を与えることがあります。また、家具の脚が不安定になったり、床に接する部分が軟らかく感じるときも、床下や壁内でシロアリの活動が進んでいる可能性があります。こうした些細な変化は、早期発見の大きな手がかりとなるため見逃せません。
シロアリの兆候を見つけた場合の対処法とは?

シロアリの兆候を軽視して放置してしまうと、住宅に深刻な被害を及ぼすリスクが高まります。梅雨時期などシロアリが活発になる季節には、早期発見と早期対処が特に重要です。もし家の中でシロアリの兆候を見つけた場合、どう対処すべきかをしっかり理解しておくことが必要です。ここでは、兆候を発見した際の効果的な対処法について説明します。
専門業者に調査を依頼する
シロアリの兆候を発見した場合、まず最初に行うべきなのは、専門業者による詳細な調査です。シロアリ被害は表面的な兆候では判断が難しく、木材内部まで食害が進行している可能性があります。専門の調査員は、家全体を隅々まで調査し、被害の程度やシロアリの種類、侵入経路などを特定してくれます。さらに、被害が進行している箇所の特定や、今後の被害を防ぐためのアドバイスも受けられます。素人では判断がつかない部分も多いため、プロによる診断が不可欠です。
被害箇所の封鎖やシロアリ駆除の準備
調査後、シロアリの被害が確認された場合、その部分の封鎖や駆除を行うことが必要です。シロアリは複数の巣を作るため、一度発見された箇所だけではなく、周囲のチェックも重要です。封鎖作業や駆除には専門的な知識と技術が必要で、一般的には薬剤を使った駆除や木材の交換が行われます。自分でできる範囲であれば、被害が出ている箇所を一時的に覆って湿気を取り除くことが予防になる場合もありますが、根本的な駆除は業者に任せるのが最も効果的です。
住宅の構造を点検し、問題箇所を修理する
シロアリの兆候を見つけた場合、被害が進行している場所の修理を行うことも大切です。構造材にシロアリが食害した場合、そのまま放置すると建物の耐久性に大きな影響を与えます。修理作業では、シロアリによる被害が進行した箇所の取り換えや補強が必要になります。特に床下や基礎部分が被害に遭っている場合、木材の交換や防腐処理を施すことで、再度シロアリが侵入しにくくすることが可能です。また、隙間やひび割れ部分の補修を行うことで、シロアリの侵入経路を絶つことも重要です。
予防策を講じる
シロアリを見つけた場合の最も効果的な対策は、再発防止のための予防策を講じることです。シロアリが進入しにくい環境を作ることが重要です。まず、住宅の周りに木材や有機物を放置しないことが基本です。また、湿気がたまりやすい場所(床下や壁など)は、換気をしっかり行い、乾燥させることが予防につながります。シロアリは湿気を好むため、雨漏りや水漏れを放置しないことも大切です。専門業者に依頼して、定期的にシロアリ防除のための薬剤散布を行うことも予防に効果的です。
まとめ
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