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瓦屋根の雨漏りはどんな症状が出る? 雨漏りの原因とプロによる修理方法とは?

お役立ちコラム

更新日:2024/02/14

瓦屋根は歴史が長く、飛鳥時代に朝鮮半島から伝わったことをきっかけに普及していったと言われています。西暦で言うと588年頃と言われており、瓦屋根にはかなり長い歴史があることが分かります。そんな瓦屋根ですが、耐用年数が50~60年ととても長いことが特徴です。現在は瓦屋根よりもお手頃で性能のいい屋根がたくさん販売されていますが、それでも瓦屋根は新しい屋根の約2倍の耐久性があります。そのためか、瓦屋根を使用している住宅では「瓦屋根は強いから大丈夫なはず」とメンテナンスを怠ってしまうケースがあります。しかし瓦屋根も他の屋根と同様メンテナンスは必須です。また雨漏り被害が発生した後に放置してしまうと、他の屋根よりも修理費用が高くなってしまうこともあり注意が必要です。今回はそんな瓦屋根に雨漏りが発生した際の症状や修理方法について詳しく解説していきます。自宅の屋根が瓦屋根だという方は、これから解説する雨漏りの症状が当てはまっていないかも併せて確認してみてくださいね。

瓦屋根に起こりやすい雨漏りの症状

ではさっそく、瓦屋根を使用している住宅に起こりやすい雨漏りの症状について解説していきます。雨漏りと聞くとポタポタ天井から滴り落ちるようなイメージをするかもしれません。しかし実際には雨漏りのほとんどが気付かないうちに進行しており、また必ずしも居住スペースに発生するとは限りません。ですので、雨漏りをしていないかを意識して定期的に確認する必要があります。中には屋根の内部を見ないと分からないということもありますが、普段の生活の中で確認できる部分もありますので覚えておくようにしましょう。

天井のシミ

雨漏りが発生した際の症状で一番分かりやすいのが、この天井のシミです。雨漏りが発生した部分を中心に、茶色の輪を描くように広がっているのが特徴です。必ずしも分かりやすい部分にできるとは限らず、押し入れなどの天井部分にできていることもあります。押し入れは、短時間で布団の出し入れなどを行うだけのため電気を付けていないことも多いかと思います。こうした場所は意識して確認しないと、雨漏りを発見するのに時間がかかってしまうこともあります。そのため押し入れの天井部分などは、掃除や物の出し入れのついでに意識して確認するようにしましょう。暗くて分かりにくい場合は懐中電灯や携帯のライト機能などを使うと分かりやすいですよ。

天井裏のシミやカビ

天井裏スペースのある住宅だと、天井裏スペースで雨漏りが広がってていることがあります。この場合は木材部分にシミ、腐敗が生じていることが多いです。また天井裏は空調が届かずジメジメとした空間になりやすく、そこに更に雨漏りが発生してしまうことで、カビが繁殖しやすい環境になってしまいます。メンテナンスなどで気付くことが多く、既に広範囲に渡って天井裏の木材がシミやカビに侵されていることも少なくありません。こうなってしまうと修理費用も高額になりやすいため、天井裏スペースは定期的に目視やカビによる臭いがないかを確認しておくようにしましょう。

軒天のシミ

軒天とは天井裏のボード部分のことを言います。軒天は家の外から屋根を見上げるようにして見ると、確認することができます。この軒天部分は通常雨水に晒される構造にはなっていませんが、雨どいの破損や瓦屋根の破損などにより排水が上手くいかず、軒天部分に雨水が流れ込み発生する雨漏りです。時間が経ち雨水が蒸発することで、天井のシミのように軒天にもシミが出現します。一見汚れのように見えて見過ごしてしまいがちな雨漏り症状ですが、軒天の一部分だけがシミ状になっている場合は多くの場合雨漏りによるシミです。洗濯物を干したり外に出たついでなどに、軒天にシミができていないか確認するようにしましょう。

瓦屋根の雨漏りはなぜ発生するの?

屋根の種類問わず、屋根からの雨漏りはほとんどが同じような原因で発生します。しかし瓦屋根は一枚一枚重ねていく構造から、他の屋根にはない雨漏り原因もあります。瓦屋根が雨漏りしやすい原因を知っておくことで、どういった状況の場合に雨漏りが発生するか、またはしている可能性があるか把握することができます。メンテナンスの際にも役立つ知識ですので、原因について知っておくことも大切です。

板金の劣化

屋根の板金と聞いてもピンとこないという方も多いかもしれません。板金には主に2つの役割があり、1つめは雨水の侵入を金属の板によって防ぐことです。2つめは同じ方向に向かって斜めになっている二つの屋根の先端をつなぐ部分に板金を設置することで、屋根同士の隙間を埋め排水をスムーズにする雨樋のような役割です。瓦屋根の場合は主に2つめの「谷樋(たにとい)」と呼ばれる構造が多く用いられるため、谷樋が原因での雨漏りトラブルは多いです。谷樋はその名前の通り二つの屋根で作られた谷部分に設置されている板金のため、雨水が一番集まりやすく、さびなどによって劣化し穴が開いてしまうことがあります。この谷樋の穴が原因で雨漏り被害が発生します。

瓦のズレ

瓦屋根は瓦を1枚1枚折り重ねるようにして形成しているため、それぞれの瓦がズレてしまうことがあります。ズレてしまう原因としては地震、台風や突風などの自然災害によるものが多いです。大きな地震があると地面に叩きつけられている瓦映像などがテレビで報道されることがありますが、こうした現象は瓦屋根独特の被害です。例え瓦屋根が地面に落ちていなくても、瓦屋根を使っている住宅では大きな自然災害の後は特に注意する必要があります。

瓦の破損

瓦がズレることもあれば、破損することもあります。真っ二つに割れていることもありますし、亀裂が入っていることもあります。丈夫な屋根である一方で、瓦は陶器という性質上、衝撃に弱いです。台風などの飛来物が原因で起きることが多いです。破損してしまった瓦の部分から雨水が染み込んでしまい、じわじわと広がっていくうちに雨漏り被害につながることがあります。

瓦屋根から雨漏りが発生する原因について知っていただくことができたかと思いますが、そのほとんどは目に見えない場所で発生し、気付かないうちに進行していきます。雨漏りが発生してすぐに対処出来ればいいのですが、気付けずに放置してしまうと更に被害が悪化してしまい、雨漏りが原因の二次被害にもつながってしまうのです。では、瓦屋根の雨漏りを放置するとどのようなことが起きるのでしょうか。

雨漏りを放置することで、瓦屋根から発生した雨漏りが更に広がり、瓦屋根の土台部分がダメージを受け腐食してしまう可能性があります。土台が腐食した状態では、瓦屋根の支えが不十分で、強風や豪雨、台風や地震などによって瓦屋根が崩れやすくなってしまうのです。瓦屋根は重さのある屋根であるため、上から落下することで下にいる人が怪我をするといったリスクもあります。

雨漏りをそのまま放置し続けると、住宅内部の構造部や断熱材などがダメージを受ける可能性があります。構造部がダメージを受けると、腐食などが発生し脆くなってしまいます。特に天井部分で腐食が発生すると屋根や天井が崩れてしまうリスクもあり、大変危険です。また雨漏りの二次被害として意外と知られていない断熱材への被害ですが、雨水が断熱材に触れることで断熱材の性能が低下してしまい、住宅の熱効率の低下につながる恐れがあります。

瓦屋根を使用している住宅のほとんどが木造住宅ですが、雨漏りが発生し木造部分が湿ってしまうと、湿った環境と木材を好むシロアリが住宅に集まってきやすくなります。シロアリは日光を避けて移動するため外からは気付きにくいですが、時間をかけてゆっくりと木材が食べられてしまい、床がゆがんだり落ちるなどのトラブルで気付くことも珍しくありません。

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雨漏りが進行すると、木材が腐敗しカビが発生しやすくなります。カビは高温多湿な環境を好むため、雨漏りが発生した住宅の内部などはカビにとって住みやすい環境になってしまうのです。カビはカビそのものよりも、カビが繁殖する際に放出する胞子が人間にとっては悪影響で、胞子を吸い込むことでアレルギーを発症することがあります。カビの胞子はとても小さく、またよく飛ぶため、住宅でカビが発生したまま放置すると家中にカビの胞子が広がてしまう可能性があり危険です。


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瓦屋根から雨漏りしたら、プロはどうやって修理する?

雨漏りが発生してしまった場合、瓦屋根は修理が難しそうだと思われてしまいがちです。実際に瓦屋根の施工には技術が必要となるため、施工そのものを行える業者が少ないです。しかし、修理の際は他の屋根と比べて比較的安く、小規模で行えることが瓦屋根のメリットでもあります。では一体どんな修理を行うのでしょうか。詳しく解説していきます。

壊れた部分の瓦を交換する

瓦屋根の最大のメリットは、1枚から瓦の交換をすることができるという点です。そのため部分的に破損しただけであれば、その部分を交換するだけで済みます。破損した場合の修理費用は他の屋根と比べてもかなり安いです。瓦屋根は一枚一枚屋根にのせていく必要があり、技術も必要になるため、瓦屋根を導入するにはコストがかかります。しかし長期的な目で見て修理費用が安く済むこともあり、コストパフォーマンス面で決して悪くはありません。

修理範囲が広い場合は葺き替えを行う

瓦屋根も瓦の下にあるルーフィングが破れてしまうことで、下地がダメになってしまうこともあります。その際は屋根全体を新しく取り換える葺き替え工事が必要になります。瓦屋根の場合、耐久性はありますが衝撃に弱い面もあるため、大きな台風などの自然災害時には葺き替え工事が行われることは少なくありません。修理費用は安いものの、全面的な葺き替え工事が発生した際は、他の屋根より工事費用がかかります。

瓦屋根の雨漏り修理を依頼する前に気を付けてたいこと!

瓦屋根の修理を依頼する際に気を付けていただきたいのが、悪徳業者の存在です。悪徳業者はさまざまな手口を使い、わたしたち消費者に近づいてきます。特に屋根の雨漏りの修理では、悪徳業者による詐欺被害が増えていますので、注意をしなければいけません。最後に、瓦屋根の雨漏り修理を依頼する際に気を付けていただきたい、悪徳業者の特徴について解説して終わります。

戸建て住宅で多くの方が加入している火災保険ですが、火災保険を屋根修理に使うことができるということをご存じでしょうか。しかしなんでも使える、というわけではなく、保険会社が規定している自然災害や条件に該当する場合に限り火災保険が有効となります。そのため、火災保険で瓦屋根の雨漏り修理をすることができる場合もあるのです。火災保険を申請する際は、保険会社が指定する手順を踏んで申請してから保険の適応が分かるため、基本的には申請後に業者との正式契約が行われます。こうした火災保険の流れを知らない、という方も多いため、悪徳業者は火災保険の存在を悪用し「無料で修理できますよ」「保険を使えば安く修理できますよ」などと言って近づき、消費者に不利な契約をさせようとしてきます。「無料」「保険」という言葉を使って、火災保険の申請前に契約を進めようとする業者には注意が必要です。

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瓦屋根の雨漏り修理を行う前には、2~3社から見積もりをとることをオススメします。その理由としては、もちろん少しでも安い見積もりを出してくれる業者を見つけるという意味合いもありますが、屋根修理の相場費用を知るためでもあります。屋根修理は安くできると言っても、材料費や人件費など必要最低限の費用もあるため、安くできる限界があるのです。それにも関わらず他の業者と比べて安すぎる見積もりを提示してくる業者は、契約をすることを目標としており、後から追加費用を請求したり手抜き工事をして利益の調整を行っている可能性があります。そのため、安すぎる見積もりを提示してくる業者は避けるようにしましょう。

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まとめ

イーライフでは経験豊富なアドバイザーが、専門的なこともわかりやすくご説明します。パックプランをご用意しているので、追加料金が発生する心配もありません。もし他社の見積もりがあればご持参ください。当社との見積もりの見比べやご相談にも対応可能ですので、是非お気軽にご連絡ください。