冬の寒さが厳しい時期、実はバルコニーの防水層には大きな負担がかかっています。気温の低下や凍結、乾燥によって防水材が硬くなり、目に見えないひび割れが生じることも少なくありません。そのまま放置して春を迎えてしまうと、雨漏りトラブルにつながることもあります。そのため、冬の間に進む劣化を軽視するのは危険です。では一体、春に向けてどのようにバルコニーのメンテナンスを行っていけばいいのでしょうか。今回の記事では、冬に起こりやすいバルコニー防水の劣化と、そのままにしておく危険性、春に向けて行いたい点検やメンテナンスのポイントについて詳しく解説していきます。
冬にバルコニーの防水層の劣化が進む原因とは?

冬は気温が低く、バルコニーの防水層にとって最も厳しい季節です。外気温の急激な変化や霜、積雪など、さまざまな要因が重なることで防水材がダメージを受けやすい状態になります。普段は目に見えない小さなひび割れや浮きも、冬の環境下では一気に進行してしまうことがあり、春の雨漏りにつながるケースも少なくありません。ここでは、冬にバルコニーの劣化が進む主な原因を具体的に解説していきます。
気温差による防水層の収縮と膨張
冬は一日の中での寒暖差が大きく、防水層の素材が昼夜で何度も伸び縮みを繰り返します。防水層は温度変化にある程度は対応できるよう設計されていますが、極端な寒暖差が続くと柔軟性が低下し、細かな亀裂が発生することがあります。寒暖差は「雪が降らない地域なら大丈夫な程度だろう」と思われがちですが、実際には比較的温暖な地域でも、夜に冷え込み昼に気温が上がることで寒暖差が生じやすくなります。どこに住んでいても、冬の季節の寒暖差は他人事ではないのです。さらにこうした寒暖差が積み重なることで、劣化が進み表面のコーティング層が剥がれたり、シート防水の場合は接着面が浮いたりするなどして、やげて防水機能の低下につながります。特に直射日光を受けやすい場所にあるバルコニーでは、昼は暖かくなりやすいため、温度差による劣化が進みやすい環境です。ここに、冬場の乾燥と組み合わさることで素材の弾力が失われ、結果的に防水効果が大きく低下してしまうこともあります。
凍結と融解を繰り返すことによるダメージ
冬のバルコニーでは、夜間の冷え込みによって表面の水分が凍結し、日中の気温上昇で再び溶けるという現象が頻繁に起こります。この現象は「凍結融解作用」は呼ばれていますが、凍結融解作用によって防水層にかかる負担は非常に大きく、内部の目に見えない微細な隙間に入り込んだ水が膨張と収縮を繰り返すことで、素材内部から劣化が進みやすくなってしまうのです。特に勾配が不十分なバルコニーでは水たまりができやすく、その部分が集中的に凍結することで、局所的なひび割れや剥離が生じやすくなります。防水層のひび割れ部分から雨水が侵入すれば、下地のコンクリートにまで水が染み込み、次の凍結でさらに膨張し、破損が拡大するという悪循環に陥ります。このような凍結融解によるダメージは一見すると分かりにくいため、気付いたときには修繕規模が大きくなっていることも少なくありません。
冬特有の乾燥による防水材の硬化
冬は湿度が低く乾燥した空気が続くため、防水材の表面やシーリング部分の湿度が適切に保たれにくく、乾いて硬くなる傾向があります。防水層は本来、適度な柔軟性を保つことで建物の動きや外気温の変化に追随しますが、乾燥によって柔軟性が失われると、小さな衝撃や振動でもひびが入りやすくなります。さらに、紫外線量が少ない冬でも風の影響で表面が乾燥し続けるため、トップコートが粉を吹いたように白くなったり、表層がパリパリと剥がれたりすることがあるのです。シーリング材が縮んで隙間が生じると、その部分から雨水が侵入し、内部の防水層を傷める原因にもなります。こうした乾燥による劣化は、雪や雨が多い地域だけでなく、寒風が強く吹きつける地域でも起こりやすいため、冬の終わりには一度バルコニー全体の状態を確認しておくことが大切です。
雪や霜による排水不良と湿気
冬のバルコニーでは、積もった雪や霜が排水口を塞ぎ、水の流れを妨げてしまうことがあります。排水が滞るとバルコニーの一部に常に水分が残る状態となり、防水層が長時間湿ったままになります。防水層は本来、水を弾くように作られていますが、長期間にわたって湿気にさらされると素材の内部にわずかな浸透が起こり、接着力の低下や層の剥離を引き起こすことがあります。特にウレタン防水のように塗膜が薄いタイプは、こうした水分の滞留に弱く、放置することで防水性能が著しく低下するおそれがあります。また、排水口まわりに落ち葉や砂ぼこりが溜まっていると、雪解け水が流れにくくなり、凍結と融解を繰り返すことで劣化がさらに進行します。バルコニーに積もった雪はわずかなものであったとしても、防水層にとっては湿気や冷気を長く閉じ込める原因となり、春先の雨漏りにつながるリスクを高めてしまいます。
冬に受けたバルコニーの防水層のダメージを放置するとどうなる?

冬は気温が低く、バルコニーの防水層にとって最も厳しい季節です。外気温の急激な変化や霜、積雪など、さまざまな要因が重なることで防水材がダメージを受けやすい状態になります。普段は目に見えない小さなひび割れや浮きも、冬の環境下では一気に進行してしまうことがあり、春の雨漏りにつながるケースも少なくありません。ここでは、冬にバルコニーの劣化が進む主な原因を具体的に解説していきます。
雨漏りが発生し、室内にも影響が及ぶ
防水層のひび割れや剥がれを放置すると、雨が降るたびに少しずつ雨水が浸入します。最初はバルコニーの床下部分や下地コンクリートに留まりますが、時間が経つにつれて水が建物内部へと染み込み、最終的には天井や壁に雨染みが現れるようになります。特に、バルコニーがリビングや寝室の上部にある場合は、気付いたときには室内のクロスが変色していたり、天井がたわんでいたりするケースもあり、被害が広がってしまいます。雨漏りが進行すると、修繕には防水層のやり直しだけでなく内装の補修費もかかり、結果的に元に戻すための費用が大きくなってしまうのです。
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下地の腐食や鉄筋のサビが進行する
防水層の下にあるコンクリートや木材部分は、水に弱い構造です。ひび割れ部分から侵入した雨水が長期間滞留すると、下地のコンクリートに含まれる鉄筋が錆び、内部から膨張してひび割れをさらに広げてしまいます。木造住宅の場合は、バルコニー下の木部が湿気を吸って腐食し、耐久性が低下する危険もあります。こうした劣化は外から見ても分かりづらく、気付いたときにはバルコニー全体の補修が必要になることもあります。また近年はコンクリートを構造体に使用した住宅も増えてきていますが、コンクリート内部にある鉄筋が雨漏りによってダメージを受け、サビしてしまうこともあります。防水層の小さなダメージであっても、時間の経過と共に構造部分の劣化へとつながるため、放置は大変危険です。
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カビやシロアリ被害が発生しやすい
防水層の劣化を放置すると、内部にたまった水分や湿気が原因でカビが発生しやすくなります。バルコニーの下地や外壁内でカビが繁殖すると、見た目の問題だけでなく、嫌な臭いが室内にまで広がることもあります。特に雨漏りを長期間放置した場合、壁の中の断熱材や木材にカビが根付いてしまい、完全に除去するには大掛かりな工事が必要になることもあります。また、湿気の多い状態が続くとシロアリを呼び寄せる原因にもなり、建物全体に悪影響を与えかねません。カビはアレルギー症状の原因になるなど、健康被害につながるリスクがあり、シロアリは住宅の構造部分や断熱材を餌にされてしまうなど、住宅全体が危険にさらされるリスクがあります。
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春に向けて行いたいバルコニーのメンテナンスとは?

冬の寒さによってダメージを受けたバルコニーの防水層は、春の雨季に入る前にしっかり点検・メンテナンスを行うことが大切です。寒暖差や乾燥でできたひび割れを放置すると、春以降の雨によって一気に劣化が進むおそれがあります。特に、バルコニーは屋外にあるため、定期的な確認とお手入れが防水性能を長持ちさせるカギになります。ここでは、春に行っておきたい具体的なメンテナンスのポイントを紹介します。
表面のひび割れや浮きをチェックする
まず確認したいのが、防水層の表面にできたひび割れや浮きの有無です。ひび割れは一見小さくても、そこから雨水が侵入し、内部の下地が傷む大きな原因になります。特に冬を越したあとの防水層は、寒暖差による伸縮を繰り返しており、表面に細かいクラック(微細なひび)が発生しやすい状態です。最初は肉眼では分からないほどの傷でも、春の雨や紫外線を受けるうちに徐々に広がり、気づいたときには防水層全体の劣化が進行しているケースもあります。自分で点検を行う際は、バルコニー全体をまんべんなくチェックすることが大切です。もしひびや剥がれを見つけた場合は、早めの対応が必要になります。また、表面を軽く踏んだときに「ブカブカ」「フカフカ」とした感触がある場合は、防水層が下地から浮いているサインです。こうした歩行時の異変がある場合も、早めに業者に相談して修理してもらいましょう。
排水口やドレンが詰まっていないか確認する
バルコニーの防水性能を保つうえで、排水口やドレン(排水溝)の点検は欠かせません。排水部分が詰まっていると雨水がスムーズに流れず、水たまりができてしまいます。特に春先は、冬の間にたまった落ち葉や砂ぼこりが排水口をふさいでいることが多く、放置すると雨が降った際に一気に水があふれ出す危険性があります。点検するときは、まず目に見えるゴミや枯れ葉を取り除き、排水口の奥に汚れが詰まっていないかを確認します。ドレンカバーを外せる場合は、内部のヘドロ状の汚れや泥を丁寧にかき出し、水の流れを確かめてください。排水の流れが悪い場合は、ホースなどで軽く水を流して詰まりを確認するのも有効です。もし水が流れにくい、逆流するなどの症状が見られる場合は、排水管内部に汚れや異物がたまっている可能性があります。無理に掃除しようとすると配管を傷める恐れがあるため、専門の清掃業者に依頼して詰まりを除去してもらうと安心です。
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トップコートの再塗装を実施する
バルコニーの防水層を長持ちさせるためには、定期的なトップコートの再塗装が欠かせません。トップコートとは、防水層の表面を覆う保護膜のことで、紫外線や風雨、温度変化などから防水層を守る役割を果たしています。しかし、このトップコート自体も時間の経過とともに劣化し、ツヤがなくなったり、色があせたり、細かなひびが入ったりすることがあります。特に日当たりのよい南向きのバルコニーでは、紫外線による劣化が早く進む傾向があります。トップコートが傷んでしまうと、防水層が直接紫外線や雨水の影響を受けるようになり、防水性能が大きく低下します。その結果、表面のひび割れや剥がれが広がりやすくなり、雨漏りのリスクも高まります。こうしたトラブルを防ぐためには、数年ごとの再塗装を目安にメンテナンスを行うのがおすすめです。再塗装は防水層の状態が比較的良好なうちに行うことで、費用を抑えながら耐久性を大きく向上させることができますよ。
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異常がなくても年に1回点検を実施する
バルコニーの防水層は、普段の生活では目に見えにくい部分に劣化が進むことがあります。そのため、見た目に異常がなくても、年に1回は定期点検を行うことが大切です。とくに寒暖差の激しい地域や、日当たり・風当たりの強い場所では、防水材の伸縮や紫外線による劣化が早く進む傾向があります。ひび割れや剥がれなどの明確なサインが出る前に点検を行えば、早期発見・早期補修が可能になり、大きなトラブルを未然に防げます。点検は自分で目視で行うことも可能ですが、より正確に状態を把握するためには、防水工事の専門業者に依頼するのがおすすめです。専門家であれば、見た目ではわからない内部の浮きや水の入り込みを専用機器で確認でき、最適なメンテナンス方法を提案してもらえます。定期的な点検を習慣化することで、バルコニーの防水性能をしっかりと維持しながら、雨漏りや構造劣化といった重大なトラブルにつながる前に防ぐことができます。
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まとめ
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