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外壁にクラックが発生する原因とは? 見つけた場合どうすればいい?

お役立ちコラム

更新日:2023/10/25

私たちの住まいを守ってくれる外壁ですが、定期的なメンテナンスを行わずにいるとどんどん劣化していってしまいます。劣化のサインとしてはチョーキング現象やコケなどの汚れの発生、雨だれ跡などさまざまなサインがありますが、一番見た時にビックリするのが「クラック(ひび割れ)」ではないかと思います。このクラックですが「今現在何もないから大丈夫」と意外にも放置してしまう方が多く、住まいに影響が出ていると気付いた時には既に大規模な修繕が必要になってしまっていた、なんてこともよくあります。今回はクラックが発生する原因やその種類について解説していき、万が一クラックを派遣してしまった場合にとるべき行動についてもご紹介していきますので是非最後までご覧下さい。

クラックの種類&発生原因

外壁のクラックは見ただけですぐに分かります。クラックを見つけるために特別な技術や経験は必要ありません。しかし建物の低い部分にできたクラックは近くでよく観察することもできますが、建物の高い部分にできたクラックは下からは分かりにくいものもあります。そのため住宅の外壁のクラックを確認する時は少し離れた場所から確認するようにしましょう。そうすることで建物の高い部分のクラックも観察することができ、異変に気付きやすくなります。またここからはクラックの種類と、なぜ発生してしまうかの原因について解説していきます。自宅の外壁にクラックがある方は、自宅の外壁がどのような状態のクラックなのかよく観察してみましょう。

①ヘアークラック

ヘアークラックとは幅03㎜以下、深さ4㎜以下のひび割れのことをいいます。名前の通り見た目が髪の毛のように細長いひび割れに見えます。このクラックはコンクリートやモルタルを使われた外壁が天候の影響で乾燥し、収縮したり膨張したりを繰り返すことが原因で発生します。このような状態になるのは経年劣化が原因とされていますが、新築あるいはメンテナンスをしたばかりなのにクラックを生じてしまったという場合は施工不良の可能性が高いです。このヘアークラックは症状の中ではそこまで緊急性が高くありませんが、放置することによりクラックが外壁の深層部まで届いてしまっている場合は要注意です。雨漏りや害虫などの被害を出す危険性があります。ヘアークラック自体は軽度であれば塗装で重ね塗りをしてしまえば補修ができるため、見つけたら早期段階で対策をとると後程大きな被害にならずに済みます。

②構造クラック

構造クラックとは建物の構造(基礎や壁など)そのものにできたひび割れをいいます。構造クラックは建物の構造的な欠陥、設計・施工不良、建物の不同沈下、地震などにより引き起こされます。建物の構造部分にクラックが生じた場合、雨漏りや害虫などの被害の他に、建物が傾いてしまった時には安全性に関わることもあります。そのため構造クラックが生じた際には原因の究明と早急なメンテナンスを行う必要があります。構造クラックはヘアークラックとは違って表面の塗装だけでは修理することができず、ひび割れ部分にしっかりとコーキング剤を充填させるなどの処置をとる必要があります。

③開口クラック

開口クラックとは建物の窓や扉部分などの開口部に発生するクラックのことをいいます。開口部分は上下左右に負荷がかかる部分ですので、地震などの揺れや建物のゆがみなどで特にクラックが入りやすい部分です。放置してしまうとクラックから室内の開口部分への雨漏りなどの原因になってしまいます。軽度であれば様子を見るなどの対応でも問題はありませんが、雨が降るとクラック部分が雨水の通り道となるため常に雨漏りのリスクがあります。そのためクラックが大きくなる前に余裕を持ってメンテナンスを依頼するようにしましょう。

④縁切れクラック

縁切れクラックとは外壁に使用するモルタルなどの継ぎ目に発生するクラックのことをいいます。基本は繋ぎ目が生じないように一度で仕上げるものですが、中断しなければならない事情が発生した際は一度で仕上げることができず、塗装に繋ぎ目が発生してしまいます。この繋ぎ目部分を縁と呼び、この部分から建物の揺れやゆがみによってクラックが発生します。縁切れクラックは塗装を一度で済ませることで防ぐことができますが、できなかった場合は繋ぎ目部分からクラックが発生しやすいため定期的に確認し気付いたらメンテナンスを依頼することで被害が拡大する前に防ぐことができます。

クラックを放置するとどんな二次被害が発生する?

クラックと一言で言っても、実はさまざまな種類があることを知っていただけたのではないでしょうか。そんなクラックですが、発生したときにすぐに対処せずに放置してしまうと、さまざまな二次被害につながる可能性がある怖い外壁の劣化サインでもあります。ここではクラックを放置することで発生する可能性のある二次被害について、詳しく解説をしていきます。

雨漏り

既にクラックの名称の解説部分で触れておりますが、クラックの二次被害として一番発生する可能性が高いのが雨漏りです。外壁は雨水の侵入から建物を守る役割がありますが、クラックが入ってしまうことで雨漏り侵入を防ぎきれないこともあります。全てのクラックが雨漏りを引き起こすというわけではありませんが、ひび割れが深いと雨漏りのリスクや、雨漏りした際の建物へのダメージが高くなります。

害虫被害

小さなクラックでも、シロアリなどの体が小さな害虫は簡単に建物内に侵入してしまうことがあります。ひび割れが深く建物内部にまで到達している場合は、より被害は深刻になります。シロアリを例にあげると木材を食べ尽くしてしまうことで、建物の重要な構造体が脆くなり、建物の安全性にかかわることもあります。害虫だけではなく少し体の大きな害獣などが侵入するリスクも高まります。

性能低下による汚れ

クラックが発生している外壁は、外壁そのものの防水性能などが低下している可能性があります。そのため、雨が降っても汚れが落ちにくく、大気中のホコリやチリなどが付着したまま雨だれ跡などとして残ってしまうこともあります。長い期間汚れが蓄積されたままになると、今度はコケやカビなどが発生することもあります。コケは特に日当たりが悪い外壁に発生しやすく、外壁の性能が低下していると発生するリスクが高くなります。

カビによる健康被害

クラックから内部にカビの胞子が侵入してしまったり、クラックが建物内部の深い部分に入り込みそこからカビが発生することで、建物に住んでいる人がカビの胞子を吸い込みアレルギー症状を発症することがあります。カビは自然界にも存在するものではありますが、数あるカビの多くが人間にとっては有害なアレルゲンであることが分かっています。特に住宅に発生するようなカビは、人間に有害であり、喘息やアレルギーによる肺炎などの引き金になることもあるため注意が必要です。

クラックを発見したらどうすればいい?

ここまででクラックの種類だけではなく、クラックはそのひび割れの深さや発生場所により、さまざまな二次被害のリスクがあることも知っていただけたのではないでしょうか。では、実際に自宅の外壁にクラックを見つけてしまった場合は、どのように対処をすればいいのでしょうか。二次被害のリスクがあることを知っていると、焦ってしまいますよね。そのためここでは、クラックを発見した場合の対処法について詳しく解説をしていきます。

業者に点検を依頼する

クラックを発見したら、まずはすぐに業者に連絡をして点検を依頼しましょう。クラックは、3㎜以下のヘアークラック程度のひび割れであれば様子見でもOKとしている業者も多く、全てがすぐに修理が必要というわけでもありません。しかし外壁の雨漏り歴がある住宅や、塩害などの自然災害を受けやすい地域にお住いの方などは、場合によってはすぐに修理対応した方がいいケースもあります。こうした修理の有無の判断は、業者がさまざまな状況や住宅の状況によって判断する必要があります。自己判断で放置してしまうと、さきほど解説をしたような二次被害が発生することもありますので、見つけたらすぐに業者を手配しておくと安心ですよ。

クラックによる被害を防ぐためには?

どんなにいい外壁材や塗料を使用していても、天候の影響を受ける外壁は日々劣化していきます。そのためクラックの発生をゼロにする、というのは現実問題難しいケースもあります。しかしクラックの発生をできる限り予防する方法はあります。クラックの発生は仕方ないものだとしても、クラックについて知識を深めて予防のための対策をしておくことで、万が一クラックが発生したとしても大きな二次被害につながる前にくいとめることができます。

外壁の劣化チェックを行う

外壁の劣化や性能低下は、実は知識がなくてもある程度見たり、触ったりすることで知ることができます。外壁の劣化・性能低下の症状で代表的なものとしては、「クラック」「雨だれ」「コケやカビなどの汚れ」「チョーキング現象」です。それぞれの劣化症状についての特徴は、以下の記事から詳しく確認することができますので、外壁の劣化チェックを行う際には是非参考にしてみてくださいね。

◎合わせて読みたい記事!
外壁の劣化を放置するとどうなる? 劣化のサインは自分で分かる?
https://www.elife-home.net/column/rekka/.html

業者による定期点検を実施する

外壁の定期点検は、クラックを防ぐためにはとても大切なことです。使用している外壁材や塗料のグレード、お住まいの地域、雨漏り歴、築年数などによって実施すべき点検のタイミングはそれぞれの住宅で違います。そのため一概には言えませんが、クラックを予防するという意味では最低でも年に1回の定期点検を実施することをオススメします。

修理の必要があれば早いタイミングで実施する

定期点検を行う理由は、既にあるクラックを修理することよりも、クラックにつながりそうな外壁の劣化症状を先回りして見極めるところにあります。そのため点検=修理、ではありません。しかし時には点検によって問題点が見つかることもあり、業者から修理をオススメされることもあります。「今はそんなに酷くないからいいや」と後回しにされてしまう方もいらっしゃいますが、業者に修理の必要性を伝えられた時は、可能な限り早いタイミングで修理を実施しクラックの予防を行いましょう。

まとめ

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