フッ素塗料は高級塗料として知られており、面積の大きな邸宅や公共設備などで取り入れらることが多い塗料です。しかし工夫をすれば予算のハードルがあっても、フッ素塗料を住宅に取り入れることもできます。そのためフッ素塗料について相談をいただくことも多くなってきました。今回はそんなフッ素塗料の一般的な費用相場や、メリット・デメリットについて詳しく解説し、また予算内でフッ素塗料を取り入れる方法についてもご紹介していきます。外壁のメンテナンスを考えている、今までは使ったことはないけれどフッ素塗料を使ってみたい、という方は是非参考にしてみてくださいね。
フッ素塗料の費用相場は?

外壁塗料には「アクリル塗料」「ウレタン塗料」「シリコン塗料」「フッ素塗料」の4種類があります。この4つの塗料はアクリル塗料・ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料の順でグレードが高くなります。同じ家に住み続けるのであれば中間グレードのシリコン塗料をおすすめされることも多いですが、予算に余裕がある方などは更に上のフッ素塗料を選ばれることも少なくありません。では具体的に費用相場はどのくらいになるのでしょうか。その他の塗料と比較しながら解説していきます。
1㎡あたり4,000円~4,500円が相場
フッ素塗料の費用相場は、1㎡あたり4,000円~4,500円程度となります。これだけだと高いのかそうでないのか、判断しにくいですよね。比較として中間グレードとして知られるシリコン塗料を例にあげますが、シリコン塗料の場合は、1㎡あたり2,500円~3,000円程度が費用相場となります。その差は1.5倍ほどです。シリコン塗料よりも更に手ごろなアクリル塗料とウレタン塗料ですが、1㎡あたりの費用相場は1,500円~2,000円程度ほどです。このように他の塗料と比べると、フッ素塗料が高額であることが分かります。
機能面に応じて更に高くなることもある
塗料の種類は4種類と解説をしましたが、塗料にプラスしてそれぞれ機能面が付け加えられたものも販売されています。塗料に付加されている機能面の例としては、「遮熱」「断熱」「光触媒」「防カビ」などがあげあられます。こうした機能面の付いた塗料は、商業施設などに多く用いられています。フッ素塗料自体は強い塗料ですが、機能面を付加することで更に耐候性や耐久性をあげることができるため、メンテナンスの手間を減らすことも可能です。またこれらの機能が付加されている場合、費用が1,000円~2,000円ほど高くなることがあり、フッ素塗料をスタンダードで使うものよりも高額になる傾向にあります。
フッ素塗料のメリットは?

フッ素塗料は高額ですが、その分他の塗料と比べるとメリット面がとても大きいです。文中で既に少し触れている部分もありますが、フッ素塗料を使うことで得ることができるメリットについて知っておくとより効果的に使うことができます。それではフッ素塗料のメリットについて、一緒に見ていきましょう。
耐久性に優れいている
フッ素塗料は耐久性が非常に高く、耐用年数は15~20年と他の塗料と比べてもトップクラスの耐久性を誇ります。そのため塗り替えなどのメンテナンスが長期スパンで計画できるため、メンテナンスにかかる費用や時間などのストレスを軽減することができます。一度にかかる費用は高いものの、長く使用できるという面で支持されています。新しい塗料のため耐久性の面で心配されている方も多いですが、実用化されてから30年経過しており、実際に耐久性の面でフッ素塗料の実力が認められています。気になる方は業者などに問い合わせて、実際に使用した例を見せてもらうのもおすすめですよ。
耐候性に優れており汚れにくい
外壁は常に雨や風にさらされています。そのためどのような塗料を使用していても、外壁は必ず劣化はしていくものです。しかしフッ素塗料は耐候性に優れた性質を持つため、他の塗料と比べても劣化症状が起きにくい特徴があります。劣化症状が発生してしまうと外壁の防水性能が低下してしまうため、外壁の寿命そのものを早めてしまいます。しかし耐候性に優れた塗料は、相対的に外壁の防水性能も維持してくれるため、長い期間外壁を守ってくれます。また汚れもつきにくく、日陰などで生えてしまうようなコケやカビなどにも耐性があります。
親水性とツヤで外観美が維持される
フッ素塗料は親水性のある塗料のため、雨水と一緒に表面の汚れを流れ落としてくれる性質があります。この機能をセルフクリーニングと呼び、雨のたびに外壁の汚れがきれいになるため、外壁の劣化が進みにくく長い期間外壁の美しさをキープできます。またフッ素塗料はツヤ感が出やすい塗料ですので、外壁のツヤが長持ちしより綺麗に外壁を見せてくれる効果があります。
フッ素塗料のデメリットは?

ここまで見るとフッ素塗料は、いいところしかないように見えますが、他の塗料と比べて劣ってしまう部分もあります。フッ素塗料のデメリット面を知らずに使ってしまうと、思っていた効果が得られないなどのトラブルが発生しやすいです。メリット面だけではなく、しっかりとデメリット面についても覚えておくようにしましょう。
高額で高い予算が必要
他の塗料と比べて高額であるとお話をしましたが、全体的な工事費用に換算するとシリコン塗料の1.5~1.6倍ほどの金額になることが多いです。シリコン塗料の工事費用が30坪で100万円と一般的な数値であると仮定すると、シリコン塗料は更に50万円~60万円高い、150万円~160万円ほどの予算が必要になります。外壁塗装は足場代なども含まれるため高額になりやすい工事のひとつですが、このように数字で見てみると非常に高額になることが分かります。使用する塗料の種類や建物が3階などの場合は更に金額が高くなり、200万円超えることも珍しくありません。
デザインによっては合わない
フッ素塗料の完成後はツヤ感が出る仕様になっていますが、建物のデザインによってはツヤ感が合わないというケースもあります。ツヤは汚れがつきにくく外壁を綺麗に見せてくれる一面はありますが、ツヤが似合うデザインはある程度決まってしまいます。外観に強いこだわりがあり、またマット系の素材感を出したいという方には、あまりおすすめできない塗料です。
塗膜が硬く衝撃に弱い
フッ素塗料はその他の塗料と比べても、塗膜が硬くなる性質があります。塗膜の硬さは頑丈さとイコールというわけではなく、硬さがある塗料は衝撃に弱いという特性があるため、デメリットとなることが多いです。台風などによる飛来物や、地震、また幹線道路などの近くにお住まいの方は大型トラックの移動による衝撃で外壁にダメージが蓄積されてしまうことがあり、フッ素塗料はこうした状況や立地に弱い傾向にあります。予算もデザイン面も大丈夫という方でも、向かない場合があるということは頭に入れておくようにしましょう。
フッ素塗料を予算内で使用する方法はある?

フッ素塗料は家全体に塗らなければいけない、と思われている方も多いかもしれませんが、実は部分使いできる塗料でもあります。そのため必要な場所に予算内で取り入れるという方も非常に多いです。ではどんな使い方をすればいいのか、実際に行われている取り入れ方を参考にご紹介していきます。予算内でフッ素塗料を取り入れたいという方は是非参考にしてみてくださいね。
付帯部分に使用する
フッ素塗料は外壁だけではなく、雨樋や破風板などの外部に対して剥き出しになっている部分の部材に塗ることが可能です。全体的なコストを下げるためにこうした部分はウレタン塗装が使用されることも多いですが、外部にさらされている部分ですので10年ほどで劣化が始まってしまいます。雨樋や破風板なども劣化してしまうと雨漏りの原因になってしまうため、そうした雨漏りを防ぐために部分的に強い耐久性のあるフッ素を塗装することもあります。一般的にはあまり業者から提案されることはありませんが、今ご紹介したようなフッ素塗料の取り入れ方もありますので、気になるという方は業者に対応可能か確認してみるのもおすすめですよ。
ツートン外壁の一部などに使用する
外壁はワンカラーというご家庭もあれば、上下階やラインなどを入れてツートンカラーにしているというご家庭もあるかと思います。この場合後者のツートンカラーを使用している、または新しく取り入れたいという方に、そのどちらかのカラー塗料をフッ素塗料にしてコストダウンを目指すという方法がおすすめです。特に日の当たりやすい部分であったり、風邪を受けやすい部分のカラーにフッ素塗料を塗ることで住宅全体の耐候性を高めることができます。ただし注意が必要なのは、もう片方のカラーがウレタン塗料などの場合、メンテナンスのタイミングがずれてしまうためメンテナンス期間が短い方に合わせてメンテナンスを行わなければいけないという可能性もありますので注意が必要です。
まとめ
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