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屋上の防水工事をDIYするのは難しい? DIYで失敗するとどうなるの?

お役立ちコラム

更新日:2024/01/31

屋上と聞くとマンションやアパートなどの賃貸、ビルの最上階をイメージされる方も多いかと思いますが、近年は戸建て住宅などに屋上を取り入れる方も多くいらっしゃいます。住宅密集地などであれば庭を取ることが難しい場合でも、屋上を作ることで庭のように使うことができたり、洗濯物を日当たりのいい場所で干すことができるなどのメリットがあります。一方で屋根や外壁などと同様に、屋上にもメンテナンスが必要になります。屋上は屋根と違い簡単に出入りできる分、「ちょっとした修理なら自分でDIYできるのではないか?」と思われる方も多いのではないでしょうか。賃貸経営者であっても戸建て住宅の持ち主であっても、業者に頼むより自分で修理した方が安い、お金はあまりかけたくない・・・と考えるのは当然のことです。屋根の屋上防水のDIYは、知識と技術力があれば個人でも不可能ではありません。しかしリスクを考えると実はオススメできない分野のDIYでもあります。今回はそんな屋上の防水工事DIYしたいと考えている方に向けて、DIYをすることでどんなリスクが発生する可能性があるのか、詳しく解説をしていきます。是非参考にしてみてくださいね。

屋上の防水工事は、なぜDIYしてはいけないの?

冒頭で触れましたが、防水工事はDIYで行うにはオススメできない分野です。手先が器用な方や、DIYに慣れているという方にとっては、内装などと同様の感覚で防水工事もDIYできるのではないか? と思われる方かもしれません。しかし防水工事には専門的な知識や技術が必要になり、また万が一失敗してしまった際のリスクがとても大きいものになります。ここではなぜ防水工事をDIYしない方がいいのか、防水工事の工法などを一緒に解説しながら、詳しく掘り下げていきます。

屋上の防水工事の工法は、主に「ウレタン防水」「FRP防水」「シート防水」「アスファルト防水」の4種類となっております。4種類のうち、どの工法を使用するかなどは、建物の屋上の形状や建物の構造によって変わります。工法の詳しい解説については以下の記事で触れています。

◎合わせて読みたい記事!
防水工事の工法は4種類! それぞれのメリット・デメリットは?
https://www.elife-home.net/column/bousuikouji/.html

防水工事をメンテナンスや修理で行う際には、既存はどの工法なのか、修理やメンテナンス歴はあるのか、どの範囲まで工事を行うのか・・・などを確認していく必要があります。そのため工事を始める前の段階から専門的な知識や応用力、判断力などが必要となります。

防水工事の4種類の工法ですが、雨漏りしている場合とそうでない場合では更に細かな工法が変わってきます。具体的には「密着工法」か「絶縁工法」のどちらを施すか、の判断が大切になります。雨漏りをしている、ひび割れが深い部分に達している場合などは基本的には「絶縁工法」となります。しかし目で見て分かりにくい細かな亀裂や雨漏り跡などは、素人判断にはとても難しい部分です。現状の屋上にどちらの工法を行えばいいか、工事を進めるにあたり当初予想していた状態と違うということは、よくあることです。防水工事などは特に防水層の状態が見えず状況が分かりにくいこともあり、その場で臨機応変に工法の変更や工事を行う技術力が必要になります。せっかく防水工事をDIYで行っても、修理に至った根本的な原因に気付けなかったり、これから雨漏り被害などに発展しそうな場所の補修ができていなければ、二度手間になってしまい建物にも負荷がかかってしまいます。

防水工事は経験や技術力がある職人さんでも、難しい分野の工事です。そのため防水工事にDIYで初挑戦する、という方にとっては、かなりの難易度となってしまい施工不良を起こしてしまうことがあります。動画配信サービスなどが充実している昨今では、DIYの方法も詳しく解説している動画があり、自分でもできそうだと思う方もいらっしゃるかと思います。しかし現実は「自分でやったら失敗してしまった」「元の状態にすら戻せない」といったトラブルが起こりやすく、見た目の改善や修理目的でDIYしたにも関わらず、施工不良による雨漏りなどで建物に大きなダメージを与えてしまうことになりかねません。

◎合わせて読みたい記事!
工事前に知っておきたい防水工事の手順! 防水工事の必要性とメンテナンスのタイミングは?
https://www.elife-home.net/column/bousui-2/.html

防水工事で扱うような工具は、一般的なDIYで使うものとは違い使用するべき工具の種類も多く、一通り揃えるだけでも一苦労です。また工具の使い方もしっかり勉強する必要があり、工事を行うまでの準備が既に大変で、ハッキリ言ってしまうと防水工事自体がDIY向きの工事ではありません。防水工事の手順を簡単に解説すると以下の通りになります。

①屋上の清掃を行う
②防水層の撤去して下地の調整を行う
③プライマー(接着剤)を塗る
④防水材を塗る
⑤トップコートを塗る

一見簡単そうに見えますが、①の清掃の段階から高圧洗浄機などを用いてしっかり工事の前準備を行っていく必要があります。個人で高圧洗浄機を買い掃除をするだけでも大変ですが、その後の作業は更に難しいものになります。防水層を撤去するにも工具はもちろん必要になりますし、下地の調整は熟練した業者でも慎重になる工程です。このように見ていくと上記で解説した一連の流れを個人で対応する、という大変さがよく分かるのではないかと思います。

防水工事は失敗した際のリスクが大きい!

防水工事をDIYしようとすると施工不良を起こしてしまう可能性がある、と文中で説明をしましたが、具体的にはどのようなリスクがあるのでしょうか。この記事を読んでも「やっぱり自分でDIYをしたい」という方もいらっしゃるかと思います。しかし、万が一の際にどのようなリスクがあるかを知り、その上でリスクに合ったDIYなのかを考えるようにしましょう。

正しい施工ができていないと、雨漏りにつながる可能性があります。特に屋上は雨漏りを起こしやすく、一度雨漏りが発生してしまうと屋根から住宅構造部や室内へ浸水を起こしてしまい、被害がどんどん拡大していってしまいます。すぐに気付けた場合はまだいい方で、雨漏りは室内側に症状が出ないと気付かないこともあります。雨漏りが進んでしまうと知らない間に住宅内部が腐ってしまっていたり、水垢や湿気によるカビの発生や、カビによるアレルギーの健康被害、シロアリなどの害虫を発生させてしまう・・・など、雨漏りの二次被害はとても大きなものになります。経費削減のために防水工事をDIYしたとしても、雨漏りを起こすことで余計に修理費用がかさんでしまうなんてこともあります。

工具の扱いに慣れていない、技術が伴わないなどの場合は、直接見栄えにも影響してきてしまいます。特に仕上げの際に膨れなどができてしまったり、工事を終えてから間をおかずに浮きが発生してしまうことがあります。プロの業者は雨漏りを起こさない、施工不良を起こさないことはもちろん、見栄えにも十分気を付けながら工事を行っています。綺麗な屋上を仕上げるためには、単に丁寧なだけではなく職人レベルの技術力が求められることになります。見栄えが悪くなると資産価値にも影響してしまいますので、工事を行う上では非常に大きなリスクになります。

防水工事は、高圧洗浄機使用時や防水層撤去の時などに大きな音が発生しやすいです。そのため工事を行う前には近隣住民への挨拶まわりや、どういった工事を行うかの説明を自治体から行うように指示される場合もあります。通常の工事であれば、工事業者が代行して工事の挨拶まわりなどを行うことが多いですが、DIYで行うという方で挨拶まわりを行うなどの徹底した工事や近隣住民への配慮をする方は少ないです。また作業が不慣れな場合、塗料が隣の家の外壁などに飛び散ってしまったり、材料運搬時に近隣の家の物を破損してしまうなどといった近隣トラブルが発生しやすいです。工事における近隣住民とのトラブルは、細心の注意を払っていても工事業者が起こしてしまうこともあります。DIYを行っていて近隣住民とのトラブルに発展してしまった場合、発生したトラブルの対応や、トラブルの内容によっては賠償なども全て個人で行わなくてはならず、負担がとても大きくなります。

ここまでで防水工事をDIYする危険性について、知っていただくことができたのではないでしょうか。DIYは安く済ませることができる反面、防水工事のような重要な工事においては、大きなリスクも伴います。そのためプロの業者に依頼して対応してもらうのが一番です。しかし、せっかくお金を払って依頼するからには、DIYでは得られないプロの業者に防水工事を依頼するメリットもしっかりと把握しておきたいものですよね。そこでここでは、防水工事をプロのの業者に依頼して得ることのできるメリットについて解説をしていきます。

防水工事のメンテナンスを行ううえで、重要なのが既存の状態です。目に見えて大きなトラブルを感じていなくても、実は劣化症状が発生しているということは珍しくありません。DIYで防水工事を行ってしまうと、そうした気付きにくい劣化症状に対処できない場合も多いです。しかしプロの業者であれば、防水工事を多数施工しているからこそ知識や技術もあり、気付きにくい劣化症状にも先回りして対処できるようになります。劣化症状にいち早く気付き対処することで、雨漏りや害虫被害などを予防し、建物の寿命を延ばすことにも役立ちます。

プロの業者に依頼することで、しっかりとした防水工事をしてもらえることはもちろん、既存の状態に応じて必要な工事を組み合わて臨機応変に対応してもらうことが可能です。例えばバルコニーでは、劣化症状に見えたものは実は汚れだったという場合に、汚れの洗浄だけで問題ない場合は汚れの洗浄を行いますし、汚れを洗浄したうえで今後劣化が進む可能性がある場合はトップコートの再施工などを行うこともあります。ひび割れがある場合は、ひび割れを埋めるだけで問題ないこともあれば、防水層までひび割れが達しており防水層の再施工が必要になることもあります。このようにバルコニーひとつをとても、既存の状態によって行うべき工事内容は変わってきますので、知識のあるプロの業者が現地で見極めて適切な工事を行ってもらえるというのは、防水工事をプロのの業者に依頼することで得られるメリットと言えるのです。

プロの業者に防水工事を施工してもらうことで、既存の状態から施工後の状態をしっかりと把握してもらっている状態ですので、トラブルが発生した場合やメンテナンスが必要になった際にもデーターを業者が持っていることから、依頼しやすくなるというメリットがあります。DIYで防水工事をしてしまうと、どんな工具や材料を使ったのか、どのくらいの材料を使用したのか、既存の状態がそもそもどんな状態であったのかなどを業者に伝えなければならず、雨漏りなどが発生した場合は業者が原因の特定をしにくくなってしまうこともあります。そのため、防水工事を業者に依頼して施工してもらうことは、その後のメンテンナンスを踏まえてスムーズに依頼しやすくなるメリットがあります。

万が一業者による施工不良や、施工に問題がなくても工事後すぐにトラブルが発生してしまった場合は、保証で無料や割安で対応してもらえることがあります。業者によって保証の有無や内容は変わってきますが、自分でDIYしてトラブルが発生してしまった場合のリスクと比べると、業者に依頼して防水工事を施工してもらった方が安心感もあります。

防水工事はその後のメンテナンスも必須!

防水工事をプロの業者に依頼することで、さまざまなメリットがあると知っていただけたかと思います。しかし防水工事は、一度メンテナンスをしたからそれでいい、というわけではありません。定期的にプロの業者に依頼して、住宅の安全性や防水機能を維持する必要があるのです。そこでここでは、防水工事のメンテナンス頻度について詳しく解説をしていきます。防水工事は安全に暮らすための必要経費ですので、費用面も含めてメンテナンス計画を立てる際の参考にしてみてくださいね。

ではいつメンテナンスを行うか、ですが基本的には10~15年に一度メンテンナスが必要になります。ただし10~15年に一度というのは目安の期間であって、10年を超える前に修理が必要になる場合もありますし、15年以上たっても状態のいい屋上もあります。そのためタイミングが非常に難しいものですが、基本的はメンテナンスは異常が出る前に行い被害を予防するものですので、「特に困ったことはないな」と感じても15年以内に一度は行うようにしましょう。その他沿岸部や降雪地帯、年間降水量が多い地帯、台風が多い地帯など屋上の防水面に負荷がかかりやすいと想定される地域にお住いの方は、もっと短いスパンでの防水工事を検討してみてもいいかもしれませんね。

◎合わせて読みたい記事!
防水工事の耐用年数ってどのくらい? メンテナンスを依頼する時期はいつ?
https://www.elife-home.net/column/bousui-3.html

防水工事は比較的長期スパンでメンテナンスを行っていきますが、その間なにもしないと不安だという方も多いかと思います。住宅の築年数によっては、防水工事を行っても数年後に住宅の劣化による影響でトラブルが発生する可能性もゼロではありません。そのため、トラブルに発展する前に対応できるようにするという意味では、年に一度メンテナンスを依頼した業者に定期的に点検をしてもらうと安心です。業者でも年に一回程度の点検を推奨しているところが多いですので、余裕がある方はメンテナンスと一緒に点検のスケジュールも立てておくようにしましょう。

プロの業者だからどんな業者でもいいか、というわけでもありません。近年では悪徳業者による詐欺手口が複雑になり、また詐欺自体も増加傾向にありますので、業者選びは慎重に行う必要があります。広告などの言葉をそのまま鵜呑みにせず、見積もりや行う工事内容をしっかり確認し、他社と十分に比較検討してから契約を行うようにしましょう。防水工事は特に資格が必要な工事ではない分、悪徳業者が紛れ込みやすくなっております。優良業者を見分けるために、ひとつの判断材料として「業者の持つ資格」に着目することもオススメです。どんな業者を選んだらいいのか分からない、という方は是非以下の記事も参考にしてみてくださいね。

◎合わせて読みたい記事!
水工事に必要な資格とは? 業者に依頼する時に見るべきポイント
https://www.elife-home.net/column/sikaku/.html

まとめ

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