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外壁の雨だれは夏の日差しが原因? 季節の変わり目に検討したいメンテナンス

お役立ちコラム

更新日:2023/05/17

夏になると日差しが強くなり、普段気にしないという方でも肌の負担を考えて日焼け止めを使う方もいらっしゃると思います。紫外線が肌にシミやしわなどの悪影響をもたらすことは周知の事実ですよね。これは建築物にもいえることで、夏場の強い紫外線は屋根や外壁などを傷める大きな要因となります。しかし意外にも「外壁にも紫外線は負担になる」ということを知らないという方は多いです。雨風から住宅を守ってくれる外壁ですが、紫外線からも私たちを守ってくれているのです。ではそんな夏の紫外線が、具体的に外壁へどんな影響を与えるのでしょうか。

紫外線が外壁に与える影響

新築時きれいだった外壁も、放っておくと時間と共に劣化していきます。建物の劣化の原因は雨風による天候や、日中常に受けている紫外線からの影響を受けているためです。特に紫外線などは目に見えない外壁内部の耐久を徐々に落としていってしまいます。紫外線からダメージを受けた外壁は具体的に、塗装の剥がれや塗装の色褪せといった症状が出ます。また夏は紫外線が強くなるだけではなく、台風や夕立など日本の気候の特性により降水量が増え湿気も多くなります。こういった条件がそろった時に発生しやすいのがこの記事のタイトルにも記載させていただいた「雨だれ」です。雨だれは外壁だけではなく車などにも発生しますが、その原因は雨などが降った後に水分が蒸発し水垢として残ってしまう現象です。水垢といえば蛇口などについている白っぽい汚れのイメージをしやすいかと思いますが、雨水の中には大気中のチリなども含まれ外壁の汚れも一緒に含むため灰色だったり黒っぽい汚れに見えることも多いです。「雨が降っても新築時は綺麗だったのになぜ?」と思われるかもしれませんが、これは雨風や紫外線により外壁の性能が落ちていることにより今まで問題なかった天候の影響なども受けやすくなってしまっているからです。

雨だれってどんなもの? 放置したらどうなるの?

上記で少し触れましたが、雨だれとはその名前の通り雨水が流れた跡のことをいいます。またその雨だれの中身は、大気中や外壁表面の汚れを含んで水垢となったものです。外壁はチリなどの他に排気ガスなどの汚れもつくため、一見白く見える外壁でも実は結構汚れているものです。そのため跡になって外壁表面に残るときには黒っぽい汚れになることが多いです。黒い外壁の場合は逆に汚れが白く見えることもあります。どちらにしても建物の外観美を損ねてしまうため、見た目にもいいものではありません。しかし雨だれ跡は屋根の雨漏りのように「今すぐに修理をしなければならない」というわけでもありません。そのため放置されてしまいがちで、外壁が劣化しているというサインであるということに気付いていない方も多いです。ですが雨だれは放置してしまうことで確実に被害が拡大していってしまいます。

①外観美が損なわれる

雨だれは汚れの一種ですので、当然外観にも影響が出てきてしまいます。特に雨だれの汚れを際立たせてしまう可能性のある白や黒などの外壁の場合は、遠くからでも外壁の汚れが目につきやすく、せっかくのこだわりの家も台無しになってしまいます。汚れが小さなうちは気付きにくい部分ではありますが、雨だれがどんどん拡大されていってしまうと築年数よりも古びて見え、また大きな塊となってこびりつくためしぶとい汚れへと変化していきます。

②外壁の性能が低下する

雨だれが汚れとしてつくということは「外壁の劣化サイン」だとお伝えしましたが、放置することで更に外壁の劣化が早まってしまいます。外壁は建物の内側を守る働きがありますが、外壁の劣化が進むということは外壁そのものの働きが低下していってしまうということです。新築時にセルフクリーニングと呼ばれる、雨で外壁の汚れを洗い流す機能がついた外壁を選択されている方も多いのではないでしょうか。近年はそうした機能性外壁の需要が、高まりつつあります。しかしいくらセルフクリーニング機能がついている外壁であっても、紫外線などの影響により必ず劣化していきます。セルフクリーニング機能がついた外壁を選ばれている方などは特に、外壁の機能性が高いから問題ないとメンテナンスのタイミングを見過ごしてしまう傾向にありますが、メンテナンスを怠ってしまうと、外壁が剥がれてしまったり、クラックと呼ばれるひび割れを発生させてしまったり、害虫被害やカビやコケの繁殖を助長させてしまう可能性が高まります。

③雨漏り被害につながる

外壁の性能が低下していくと、雨漏りが発生する可能性が高まります。住宅を構成する柱や基礎にとって、雨漏りは建物の安全を脅かすことも十分有りうる重大なトラブルです。また夏場などであれば高温多湿という環境も影響し、カビなどを発生させてしまうこともあります。カビは一度発生してしまうと完全に取り除くことが非常に困難で、更にカビが繁殖する際に放つ胞子を人間が吸い込むことによって、アレルギーや肺炎などの健康被害につながるリスクがあります。お子さんやご高齢の方がいるご家庭では、特に注意が必要です。その他に、雨漏りの場所によっては漏電被害が発生することがあります。漏電してしまった場合、家の中の家具が壊れてしまったり、火傷などの怪我につながるおそれもあります。

雨だれを見つけたらどうすればいい? メンテナンスはどのタイミング?

雨だれは今すぐどうにかしないといけない、というわけではありません。なぜなら劣化症状のひとつではあるものの、今すぐ修理しなければいけないほど緊急性が高いものではないからです。しかし、雨だれを見つけたら確認してほしい部分があります。では、具体的に雨だれを見つけたらどんなことを確認すればいいのでしょうか。一緒に内容を見ていきましょう。

他の劣化症状がないか外壁を確認する

雨だれを見つけたら、まずは現状の外壁の状態をよく確認するようにしましょう。雨だれは外壁の劣化のサインとして一番早く出現することが多いですが、外壁が既に全体的に劣化している場合は、雨だれと一緒に他のトラブルが発生している可能性があります。特に外壁のクラックと呼ばれるひび割れでは、そのひびが深いと既に雨漏りが発生している可能性があるため、早急に修理業者を手配する必要があります。

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雨漏りの痕跡がないか室内を確認する

雨漏りした際には、必ず室内側に目に見える形で被害が発生するとは限りません。しかし、押し入れやシューズクローゼットなど収納の天井、リビングの家具の後ろなど、普段目に入らない部分に雨漏りの痕跡が認められる場合があります。雨漏りして時間がたっていると、天井のクロスが茶色のシミになっていることが多く、ひと目見ただけでも雨漏りの痕跡だと分かります。また、床部分などに水滴の水垢がある、床の色が部分的に剥げているなどの場合も、雨漏りが原因であることがあります。雨だれは劣化症状のサインですので、万が一のことを考え、室内も雨漏りの痕跡がないか確認し、雨漏りがあった場合は、外壁と同様早急に修理業者を手配しましょう。

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外壁のメンテナンスにおすすめなタイミングは?

最後に、外壁のメンテナンスについてお話ししていきます。雨だれは大きな劣化症状ではありませんが、見つけた場合は早い段階でメンテナンスを計画しておくと、住宅の安全を保つことができます。では、外壁のメンテナンスは具体的に、どのようなタイミングで行うのがいいのでしょうか。今後のメンテナンス計画のためにも、是非覚えておくようにしましょう。

10~15年に一度が理想

外壁のメンテナンスは、一般的には10~15年に一度行うことが理想とされています。ただしこの10~15年に一度という数値は、どの住宅にも当てはまるというわけではありません。築浅でも天候や施工不良などの問題により、早い段階で雨漏りが発生することもがります。海岸近くの住宅は塩害を、標高が高い場所にある住宅は風害を、幹線道路が近い住宅は大型トラックの通貨などにより外壁にクラックなどのトラブルを受けやすいことがあります。そのため、築年数だけにとらわれず、地域の天候の特徴などにより7年~10年ほどのスパンでメンテナンスを行う方もいます。既に雨漏りを経験している住宅であれば、雨漏り確認など業者による確認・メンテナンスを5年に一回行う方もいます。メンテナンスで大切なのは、雨漏りが起きる前に修理することですので、今現在問題がなくてもなるべく早い段階で一度メンテナンスをしておくと安心ですよ。

梅雨前に行うのがおすすめ

今現在雨だれがある状態であれば、梅雨前に外壁のメンテナンスを済ませておくのがおすすめです。梅雨の前後では、メンテナンスの他に雨漏り修理などが殺到するため、予約が取りにくいことがあります。また外壁の劣化症状が進行している場合、梅雨の長い雨によって雨漏りに発展してしまったり、悪化するリスクがあります。そのため外壁の劣化症状を見つけた場合には、余裕を持って梅雨前にメンテナンスを済ませておくようにしましょう。

まとめ

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