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防水工事の見積書、正しい見方とは?騙されないために気を付けたいこと

お役立ちコラム

更新日:2023/08/16

防水工事はその文字の通り、雨水などによる建物への浸水を防ぐために施す工事のことを指します。住宅や共同住宅では、バルコニーや屋根、屋上などに防水工事をが必要です。新築時の際は必ず防水工事を行いますが、それ以降も定期的なメンテナンスや台風などの災害時に急な修理が必要になることもあります。そんな時に知っておきたいのが見積書の正しい見方です。「専門用語が並び分かりにくいけどこんなものなのかな?」「他の業者と比べて一番安かったから値段だけで決めよう」などといった考え方は大変危険です。ここでは防水工事の見積書の正しい見方を身につけ、いざ必要になった際に活用できるよう危険な業者の見分け方を踏まえて解説していきます。

防水工事はどのくらいのペースで必要?

冒頭でも触れたように、防水工事は雨水による被害から住宅を守るために欠かせない工事のひとつであると言えます。では、そんな防水工事ですが実際にはどのくらいの頻度で行うものなのでしょうか。防水工事を依頼したいと考えている方は、前もって十分な計画をすることが大切です。そのためここでは、防水工事はどのくらいのペースで必要になるのかについて一緒に確認しましょう。

全体のメンテナンスは10~15年に一度

防水工事の耐用年数は、防水工事施工面の劣化なども踏まえて一般的に10~15年に一度必要であると言われています。沿岸部や台風が多い地域など、立地環境や気候により防水面の劣化が早まることもあるため、10年を迎える前にメンテナンスが必要になることもあります。一方で、15年を超えても防水面に問題のないケースもありますが、表面からは分かりにくい部分で雨漏り被害が起きている可能性もあるため注意が必要です。

定期的なメンテナンスは5年に一度が理想

劣化や雨漏りトラブルが発生してから修理を行うとなると、防水工事のトップコート部分だけではなく全てをやり変えなければいけない可能性もあります。また雨漏りにより建物内部がダメージを負ってしまい、修理費用や工事期間が長引くことも予想できます。そのため、問題のないように見える防水面に関しても定期的にメンテナンスをしてトラブルを予防していくのが理想です。今までに雨漏りなどの大きなトラブルを経験していない場合は5年に一度、雨漏りを経験している場合は業者の意見を参考に必要なメンテナンス期間でメンテナンスを実施するようにしておくと安心ですよ。

防水工事で失敗しないためには、見積書の「見方」が重要!

いざ修理が必要になって業者に依頼するという段階になった時、何点か注意していただきたいことがあります。というのも、実はこういった専門的かつ大きな金額が動きやすい工事は詐欺による被害が多い傾向があります。屋根やベランダの構造などは業者から説明を受けても難しい言葉が多く「そんなものか」と思ってしまいがちです。また雨漏りなどの深刻な被害が発生している時は依頼側は「早くなんとかしないと」と焦ってしまっており、冷静に判断ができない場合もあります。詐欺を働く業者はそういった部分に上手くつけ込み、本来よりも多い金額を請求してきます。悪徳業者の被害に合わないためにも、契約をする前に見積書を確認し、冷静に判断する必要があるのです。

見積もりは2~3社から貰い相場を知る

工事金額の相場を知るためには、複数社から見積もりをもらうのが一番手っ取り早いです。というのも、インターネットで防水工事の見積もりを検索しても、一般的な金額は分かるものの依頼したい建物の金額を算出するのは難しいからです。インターネットで検索した相場から1㎡あたりいくらだという事を算しても、自宅に行う防水工事の種類はなにか、住んでいる地域では資材の搬入にどのくらいかかるのか、工事車両が入れる敷地なのか、何人くらい必要になるのかなどはその工事によってさまざまです。例えば工事車両が入れないような敷地であれば人の手で運びますが、そうなると作業員の人数や工事日数、手運び運搬料などが追加でかかる可能性があります。そういった土地の特色までを考慮することはやはり難しいので、急ぎの場合は見積もりを複数社からとり相場を確認するのが一番確実です。また見積もりは最低でも2~3社とるようにし見比べるようにしましょう。

異常に「安い」or「高い」は要注意

他の会社と見積もりを比べた際に、ある程度金額の上下はあるものかと思います。数千円から数万円程度の違いであれば、工事内容に納得していれば金額を重視して決めるのもいいと思います。しかし他社と比べて異常に安い、または高い場合の見積もりは要注意です。特に安すぎる場合は特に注意が必要です。本来行うべき工事内容が組み込まれていなかったり、契約後に追加料金を請求してくるなどの場合があります。「安いからここで!」と飛びついてしまう前に、「なぜ安いのか」「他の業者と違う項目はなにか」を確認するようにしてみてください。「追加料金一切請求しません」「見積もりの金額で工事を行います」といったことを公言している業者であれば、追加料金を請求してくることはまずありません。不安があれば「本当に追加料金が発生しないのか」「万が一追加料金が発生する時はどんな時か、その可能性があるか」をしっかり確認しておくと安心です。

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工事内容が詳細に記載されているか

一般的な防水工事の見積もりであれば、以下の内容が記載されています。

・仮説工事:屋根などの高所作業で必要になる足場など
・解体撤去工事:不要な既存の材料の解体・撤去費用
・下処理工事:高圧洗浄や下地の補修作業
・防水工事:屋根やバルコニーに合わせた工事や工法
・シーリング工事:シーリング材を使って隙間を埋める防水工事には欠かせない工事
・諸経費:人件費や荷下ろし代など

業者によって記載方法が異なる場合がありますが、ほとんどがこの工事内容に当てはまるため同じような言葉で記載されています。また更に詳細に記載している業者であればもっと項目が増え、中には材料などの詳細を記載している業者もあります。このように何にどのくらいの金額がかかっているのか、しっかり記載している業者ほど信頼度が上がります。逆に「防水工事一式」などと簡潔にまとめてしまっている業者は、不透明な見積もりであるといえます。後々材料が値上がりした、などといって請求金額を増やされてしまう可能性もあります。不透明な見積もりを出す業者には最初から依頼しない、またはしっかりとした記載をしてもらうなどの対処をしましょう。

見積もりに対してきちんとした説明があるか

防水工事だけに限らずどの工事でも当てはまりますが、きちんとした業者であれば見積もり算出時に「どうしてこの工事内容を選んだのか」を分かりやすく説明してくれます。またその際に工事に関してリスクがあればその説明や、質問や疑問があれば納得するまで説明してくれます。間違っても押し売りなどをせず、依頼側に考える時間を与えてくれます。逆に見積もりの時点で契約を急かしてくる、きちんとしたフォローがないなどの業者は危険です。業者と対面した時にこういった対応の部分を見極め、その場で契約をせずに冷静に判断する時間をもらうようにしましょう。

防水工事を依頼する際には業者選びも大切!

防水工事を依頼する際に見積もりを確認することは大切なことですが、どんな業者に依頼するかも工事の成功・失敗に関わる重要な要素です。そのため、見積書と同時に、防水工事を依頼する業者についてしっかり調べて、どの業者に依頼するかを吟味するようにしましょう。では、具体的に業者についてどんなことを調べ、どんな業者を選べばいいのでしょうか。一緒に見ていきましょう。

業者の所在地

依頼しようとしている業者がお住まいの地域に対応しているかも大切なことですが、業者の所在を調べて把握しておくことも大切です。悪徳業者の一部は適当な情報を載せている、あるいは会社や事務所の所在地を隠しているなんてケースも多いため、依頼する前に業者の所在を調べておくようにしましょう。またこの際に、業者への直通電話があるのかも確認し、見積もりを依頼する際などに念のため記載のある電話から依頼するといった方法で電話番号の確認もできます。業者の所在についてはインターネット検索やGoogleマップ、業者ホームページで確認可能です。

業者の口コミ

業者の口コミはあくまで参考程度ですが、依頼する前に調べておくことをオススメします。口コミは記載している人によって評価基準もまばらであるため、記載されている評価だけが正しいとは限りません。そのため口コミで確認できるのはあくまで利用者の感想ですが、実際に依頼した際の注意点などを予め知ることもでき、不安材料を減らすことができます。

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屋根修理を依頼するとき、口コミは確認した方がいい? 避けるべき業者とは?
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業者の施工実績

業者のホームページには、施工実績が載せられていることが多いです。そのため依頼前に、業者が行っている工事やその成果を事前に確認することができます。また見積もり依頼時に、同様の施工例を見せてもらうように頼むと用意してくれる業者がほとんどです。一方で悪徳業者は、こうした施工実績を同業者に見られることで手抜きがバレる可能性もあり、あまり公開していないケースもあります。施工実績が多いから必ずしも安全である、逆に施工実績が少ないからダメな業者というわけでは決してありませんが、判断材料のひとつとして施工実績を見ることもオススメです。

業者の保有資格

防水工事に関する資格を持っているかの確認も、業者選びの見極め方法のひとつです。防水工事そのものには実は資格は義務付けられていません。資格を保有していない職人でも技術力の高い職人はたくさんいますが、初めて依頼する業者であれば職人の技術力までを見抜くのは難しいものです。そんなときに業者が保有している資格を確認することで、一定の技術力を保有する業者を見抜くことができます。防水工事においてあるといいとされている資格は、「防水施工技能士」です。防水施工技能士は厚生労働省が認定する国家資格のひとつで、都道府県職業能力開発協会によって実施されている技能検定試験に合格した者が名乗ることのできる資格です。そのため、資格の信用性も高く保有している職人の技術力は確かなものであると言えます。

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まとめ

今回は防水工事の種類や、防水工事の見積書の見方についてご紹介してきました。いかがだったでしょうか。普段から業者を調べておくだけでも、万が一の際に落ち着いて行動でき安心ですよ。イーライフでは経験豊富なアドバイザーが、専門的なこともわかりやすくご説明します。パックプランをご用意しているので、追加料金が発生する心配もありません。もし他社の見積もりがあればご持参ください。当社との見積もりの見比べやご相談にも対応可能ですので、是非お気軽にご連絡ください。