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外壁の劣化を放置するとどうなる? 劣化のサインは自分で分かる?

お役立ちコラム

更新日:2023/05/24

建物の外壁は建物をより魅力的にみせるだけではなく、雨風から建物内部を守るためにも大切な役割を果たしています。しかし外壁は天候の影響を受けやすい部分でもあるため、必ず劣化をしていくものです。そんな外壁の劣化サインを見逃してしまい放置してしまうと、時に大きな二次被害をまねく恐れもあります。外壁の劣化サインを見逃さないよう正しい知識を持ち、気付いた時にすぐに業者に修理依頼ができるとベストです。今回はそんな外壁の劣化サインの見極め方と、万が一放置してしまった場合に考えられる被害について解説していきます。

外壁は定期的なメンテナンスが必要

もともと住宅の外壁は10年~15年に1度のメンテナンスが必要とされています。現在では様々な種類や機能を持つ外壁が誕生しており、中には20年以上メンテナンスなしで使っていても問題がないようなものもあります。また逆に10年たっていなくても、台風や豪雨が多いなどお住いの地域の天候状況などによっては劣化が進みやすい状況にある住宅もあり、推奨されているメンテナンス期間より早い段階で修理・修繕が必要になる場合もあります。そのため一概に「必ず10年に1度必要」とは言えません。ではどんな時に外壁のメンテナンスを考えればいいのでしょうか。外壁のメンテナンスが推奨される具体的な時期について見ていきましょう。

新築以降は10年~15年に一度

新築の場合は、一般的に言われているメンテナンス期間である10年~15年に一度で問題ありません。しかし、新築であることや外壁の性能の良さを理由に長期間放置してしまうと、外壁が傷んでしまう原因になります。そのため、新築以降であっても10年~15年を目安に、プロの業者によるメンテナンスや点検を行うようにしましょう。毎回メンテナンス工事を行う必要はないため、新築であっても雨漏りを予防したいという方は、5年に一度のスパンで点検をしてもらうと安心して過ごすことができます。

築20年以降は7年~10年に一度

住宅は築20年を過ぎると、さまざまな劣化症状が目立ってきます。雨漏りで修理のご依頼をいただくのも、大半が築20年以降の住宅です。もちろん立地環境や使用している外壁材のグレードによって、もっと早い段階でメンテナンスが必要になる住宅もありますが、今の日本で使われている外壁材は性能がよく20年問題なく過ごしている方も実際には多いです。しかし築20年以降は、外壁だけではなく屋根や室内の水回り設備など、さまざまな住宅設備が壊れ始める時期でもあるため、外壁から雨漏りしてしまうと家計にも大きなダメージになってしまいます。雨漏りは発生する前にいかに予防するか、または発生していても早期段階で修理できるかが大切です。

外壁の劣化サインと発生する可能性のある被害とは?

外壁には定期的なメンテナンスが必要であるとお分かりいただけたかと思います。それでは実際に、自宅の外壁を見て「メンテナンスが必要なサインが出ているか」「外壁劣化のサインが出ているか」を確認してみましょう。ほとんどが目視で確認することができるため、特別な知識はいりません。天気のいい日に外に出て、さまざまな距離から外壁を観察してみてくださいね。またこれから解説する外壁の劣化サインがある場合は注意が必要です。内容によって緊急性が変わってきますが、建物に大きなダメージを与えてしまう前に業者に連絡し、修理を依頼することで建物の寿命も長くなります。

①ひび割れ(クラック)

外壁はクラックと呼ばれるひび割れが発生することがよくあります。原因は大きく分けると3つあり、ひとつ目は「乾燥によるもの」です。外壁にモルタルやコンクリートなど、主成分に水を含む外壁材を使用している場合、外壁が乾燥する事によってひび割れを引き起こすことがあります。ふたつ目に「経年劣化によるもの」です。外壁にサイディングを使用している場合、必ず等間隔にシーリングと呼ばれるつなぎ目がありますが、この部分が雨風の影響や紫外線により劣化してサイディング側にひび割れなどとして影響が及ぶこともあります。最後に「地震によるもの」です。地震の揺れに耐えきれなかった外壁材や目地からひび割れを引き起こすことがあります。

発生する可能性のある被害
そのまま放置してしまうと、外観の美しさが失われてしまうだけではなく、ひび割れ部分からの雨漏れやシロアリなどの害虫被害に発展する可能性があります。雨漏りは室内側にも天井やクロスのシミなどとして目に見えて分かる影響が及ぶ可能性もあり、高温多湿な夏の時期などにはカビの発生源にもなります。また害虫被害は建物内部が知らないうちに損害を受け、家の躯体に重大なダメージが及ぶことで家の安全性にも関係してきます。そのためひび割れが小さいからといっても放置してしまうのは大変危険です。

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②チョーキング

チョーキングはその名前の通り、外壁の表面が劣化して手で触れると白いチョークを触ったかのように白い粉がつく現象のことです。白亜化などと呼ばれることもあります。チョーキングの主な原因は「経年劣化によるもの」です。塗料が天候の影響などを受け劣化してしまうことにより発生します。特に日当たりのいい場所は劣化が早く、日陰の場所に比べて早めにチョーキング現象が発生します。確かめるためにはまずは手で触り白い粉が手につくか確認しましょう。しかしこの場合、たまたま部分的な汚れがついているだけの可能性もあるため、最初に触った外壁部分から少し離れた外壁部分も触り同様に白い粉が手につくか確認してみてください。これで白い粉が手につくようであればほぼチョーキング現象で間違いありません。

発生する可能性のある被害
外壁トラブルの中ではこれといって緊急性が高いわけではありません。しかし放置し続けると、どんどん外壁の表面が剥がれていき防水性能などが落ち、建物内部に深刻なダメージを与えてしまいます。チョーキングが発生した際は外壁塗装などにより修理を行っていきますが、被害が内部まで及ぶと内部の修理費などもかさんでしまいます。緊急性が高くないといっても長年放置してしまうのは大変危険です。チョーキングもひとつの劣化のサインだと思って外壁のメンテナンス計画を考えるようにしましょう。

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③雨だれ跡

外壁を見た時に雨が流れ落ちてそのまま固まっているような黒っぽい液体を見た事はありませんか? そのままの見た目の通り雨だれ跡といい、雨で流れ落ちた外壁の汚れが固まる汚れのことをいいます。外壁の汚れの原因は様々ですが、雨以外にも排気ガスやチリなどのホコリなどを含むため簡単に汚れは落ちません。外壁により雨で汚れを流すような機能がついたものも存在しますが、ほとんどの場合「経年劣化」によって雨だれ跡が起きます。

発生する可能性のある被害
雨だれ跡が一度ついてしまうと、全体的な外観の良さが損なわれてしまいます。また外壁機能の劣化サインでもあるため、雨だれ跡が直接建物になにか影響を及ぼすわけではありませんが、外壁の性能が落ちているという目安にはなります。先ほど説明したひび割れなどにもつながる可能性があるため、ひとつの外壁劣化のサインとして捉えておきましょう。

④汚れ(サビ・コケ・カビ)

外壁は家全体に同じ素材を使っていても、向きや立地条件、外壁の素材などの周辺環境によって同じ家であっても外壁に発生する汚れの種類が違ってきます。外壁のサビは金属製の外壁材が経年劣化によって発生することが多いです。コケやカビは日当たりの悪い場所、じめじめした場所などに発生しやすくコケは緑色、カビは黒っぽい汚れになることが多いです。家の外壁をぐるっと一周するようにして確認することで発見することができます。普段目につきくい場所や日陰になっているところなども要注意です。

発生する可能性のある被害
これらの汚れを放置しておくと、外壁の劣化が進んでしまい雨漏れ被害や、室内側にカビが増殖する原因となります。これは汚れによって外壁の保護機能が失われるために起きてしまう被害です。カビなどは一度発生してしまうと目に見えない胞子などを飛ばして広範囲に拡散してしまい、また人体がカビの胞子などを吸い込んでしまうとアレルギー性の肺炎などを引き起こす可能性があります。

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⑤塗装のふくれ

塗装が水膨れのようにふくらんでしまった状態を、外壁のふくれと呼びます。遠くから見てもぷっくりとしている様子が分かるため、すぐに見つけることができます。ふくれの原因は大きく分けて「経年劣化によるもの」と「施工不良によるもの」の2種類です。経年劣化が原因であるふくれは、天候の影響などを受け徐々に機能を失われた塗料から次第に外壁内部へ浸水をし、その湿気によって外壁が押し上げられふくらみとなって現れます。施工不良の場合は、下地の処理が不十分であったり、外壁材と塗料の相性が悪かったりなどの場合に十分に塗料が密着せず内部からふくれあがってしまうことがあります。施工する業者の腕による部分もありますので、外壁のメンテナンスなどは信頼できる業者に依頼するようにしましょう。

発生する可能性のある被害
塗装のふくれを放置してしまうと、重大な雨漏り被害につながる可能性があります。ふくれは主に水分が内側に侵入することにより発生してしまうため、経年劣化などにより外部からの浸水経路を絶たない以上水が入り続けてしまいます。そのため放置すると建物内部の腐食やカビの発生につながる可能性があります。また外壁や下地材が傷む原因にもなり、被害が広がるほど修理も高額で大規模なものとなってしまいます。

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外壁のメンテナンスを依頼する際に注意すべきこととは?

今回は外壁の劣化のサインと、放置する事で発生する可能性のある被害について解説をしてきました。いかがだったでしょうか。普段外壁をまじまじと見る機会は少ないと思いますが、洗濯物を干す際や庭のお手入れをする際など、外に出るタイミングでちょっと振り返って家の外壁を確認するだけでも十分です。毎日確認する必要はないので、台風や地震など建物に影響が出るような天災後や、週に一度確認するなど、日常生活の中にちょっとした確認する時間を設けるだけで外壁の異常にいち早く気付くことができます。万が一この記事で紹介してきたような外壁の劣化サインを見つけたら、余裕をもって業者に見積もり依頼をするようにしましょう。しかし業者に依頼する際には、いくつか注意点があります。最後に、外壁のメンテナンスを依頼する際の注意点を説明して終わりにします。

繁忙期に注意

実は外壁のメンテナンスには、繁忙期が存在します。一つ目は、気候などの条件が外壁塗装を行うのに最適であるとして人気な「秋」です。外壁のメンテナンスにおいて、外壁の性能を維持するためにも必要になることの多い外壁塗装ですが、秋は機構が安定しているため予約が殺到しやすいです。また冬になる前にメンテナンスをしておくことで、雪どけ水などによる雨漏りを防ぐこともできます。同様に人気があるのが「梅雨前」です。時期はGWから5月末にかけて外壁修理の依頼が増えます。梅雨に入ると、長い期間の雨により今まで問題のなかった住宅などでも雨漏りが発生し、梅雨の期間中でも修理やメンテナンス依頼が殺到します。しかし雨漏り調査は雨が降っているときには難しいこともあり、メンテナンスの人気時期は梅雨前に集中します。こうした繁忙期には、希望の日程で工事ができないこともあるため、前持って依頼することが大切です。

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初めて依頼する業者は相見積もり必須

メンテナンスと聞くと、そんなにお金がかからないのではないか、気軽に依頼できるのではないかと思われがちです。また外壁のメンテナンスについて、何をやるかというのは案外知られていません。しかし、外壁のメンテナンスは思っているよりも大掛かりな「工事」になります。特に修理が必要な個所が高所で合った場合や、外壁塗装を全面的に行う場合は、業者の作業台となる足場の設置が必要になります。この足場だけでも15万~20万と高額です。それに加えて修理費用や塗装代で、一般的な30坪程度の住宅でも100万円以上することはよくあるケースです。そのため、外壁のメンテナンスは基本的には高額な工事となります。知らなかったという方も多いかと思いますが、こうした消費者の知らない部分につけ込むのが悪徳業者の存在です。高額な工事代を手抜き工事で得ようとしたり、相場よりも高い費用を請求してくるといった悪徳業者もいます。そこで、相見積もりが重要になってきます。相見積もりを行うことによって相場を知ることができ、明らかに金額設定の安いあるいは高い悪徳業者の可能性のある業者を避けることができます。面倒に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、大切な住宅のメンテナンスを成功させるために、是非相見積もりは検討してみてくださいね。

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まとめ

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