ブログ

床下浸水は火災保険適応になる?解決法と浸水による被害について解説!

お役立ちコラム

更新日:2023/09/22

9月に入り少しずつ気温が落ち着いてきたものの、まだまだ日本国内では台風やゲリラ豪雨などが起きる可能性は高い季節ですよね。そんな不安定な気候の中、毎年発生しているのが大雨による住宅の床下浸水です。排水溝の泥や汚れの蓄積、大雨の条件が重なることで、今まで問題がなかった地域でも床下浸水の被害が発生するのはよくあります。床下浸水は、丘の上など土地が高い場所にある住宅を除いて、どの住宅においても発生する可能性のあるトラブルのひとつです。また万が一床下浸水の被害が発生してしまった場合、やはり気になるのがその補修にかかる費用ですよね。床下浸水では条件に合うと火災保険の適応になるケースもあるため、今現在悩まれている方は是非本記事を参考にしてみてください。また、本記事では床下浸水が発生してしまった場合の解決法と、床下浸水による住宅の被害についても詳しく解説をしていきます。

床下浸水が火災保険適応になる条件とは?

火災保険と聞くと火事に対する保険のようなイメージを持たれる方は多いですが、多くの火災保険はその他の自然災害を受けた場合でも補償してくれます。もちろんそれぞれに補償の条件はあるものの、大きな被害を受けた場合は補修にかかる費用の一部もしくは全額を補償してくれる心強い味方でもあります。そんな火災保険ですが、火災保険によっては水災を補償してくれる火災保険もあり、この水災が床下浸水による被害を補償してくれる場合があるのです。では、火災保険の水災で床下浸水を補償してもらうためには、どのような条件を満たす必要があるのでしょうか。一緒に見ていきましょう。

地盤面から45cmを超える浸水で損害が出た場合

まずひとつめの条件として、「地盤面から45cmを超える浸水で損害が出た場合」というものがあります。床下浸水の定義としては、浸水深さが50cm以下のものを指すため、住宅の構造にもよりますがギリギリ床下浸水も適応になる条件です。床上浸水の場合は、既に発生している時点で地盤面から45cmを超えていますので、床上浸水の場合も火災保険適応になります。

建物・家財の損害割合が30%を超える場合

火災保険の適応条件の中には、「建物・家財の損害割合が30%を超える場合」という項目があります。30%と聞くと大きな被害のようには感じませんが、実は火災保険の適応条件としてこの条件に当てはまるのは少ないと言われています。その時点での被害を専門家に確認し、建物・家財の損害割合が30%を超える場合の条件を満たしているかの確認は必要となりますが、床下浸水でこの条件を満たす例は少ないです。そのため、床下浸水で火災保険の適応を受けるためには上記の「地盤面から45cmを超える浸水で損害が出た場合」の条件を満たしている必要があります。

床下浸水での火災保険はどのくらい補償してもらえる?

実際に被害が発生したら、水と一緒に流れ込んだ泥などの撤去作業や、建物の修復作業などさまざまな作業と作業に伴う出費が発生します。また火災保険が適応になるケースでは、多くの場合被害が深刻であると認められるケースですので、修復費用も膨らみます。そのため火災保険では、どの程度の補償が受けられるのか気になりますよね。保険の内容によって異なりますが、ここでは一般的な補償費用の例について解説をしていきます。

実損填補

実損填補とは、保険金だけではカバーしきれない実際の被害額に対して、追加の支払いを行う補償方法のことです。例えば、床下浸水で水災が認められ、保険会社から保険金が50万円支払われたとしましょう。しかし、実際の被害額は100万円だった場合、保険会社は実損填補として追加の50万円を支払ってくれるのです。結果としてこの例では全額が保険金でカバーできるという計算になります。ただし実損填補はかけている保険金によるため、保険料が安い場合は自己負担で支払うお金が発生します。かけている金額が多いほど有事の際は役に立つ保険金受取方式ではあるものの、掛け金のバランスなどはさまざまです。加入時と住宅の状況が変わっていることもあるため、定期的な保険の見直しも必要になります。

水災縮小支払特約(定率払)

水災縮小支払特約(定率払)は、火災保険において水災(水害)による被害に対する特別な補償を提供する特約の一つです。火災保険のオプションとした位置付けであるため、加入する際にオプションとして追加費用が発生することもあります。住んでいる地域によっては、水災のリスクが高いなども考えられますよね。そういった方のために水災縮小支払特約があるため、水災を受けやすい地域に住んでいる方は予め加入している方も多いです。また発生した水災に対して一定の費用を支払う保険金システムのため、専門家による被害の調査や評価を待つ必要がなく、被害発生から早い段階で保険金を受け取ることができます。ただし一定の費用しか補償されないため、実際の被害額がそれを上回る場合、不足分は自己負担となります。費用や詳細は保険会社により異なるため、加入前に確認しておくことが大切です。

水災補償が付いていないものもあるため注意!

ここまで、床下浸水が火災保険適応になる条件やどれくらい補償されるのかをお伝えしてきました。内容を見ていくと、火災保険には水災が付いているもの、と思った方も多いのではないでしょうか。しかし誤解のないようにお伝えすると、実は水災を補償してくれる火災保険に加入されている方は、保険加入者全体の2割弱という統計があります。そのため全体として見た時に、火災保険の水災に加入していない人、または加入しているものだと思っていて実は加入していないなどといった人の方が多いのです。火災保険には水災は補償の対象外になっている保険もあるので、まずはご自身の保険の内容を確認するようにしましょう。その上で、もし水災に対する補償がついていない場合、河川や用水路などに近い地域にお住まいの方は保険内容の見直しを検討し、必要があれば現在の火災保険に追加する形で加入するのもオススメです。

床下浸水ではどんな被害が発生する?

床下浸水と聞いても、生活している所に水が来ていないなら問題ないのではないかと思われている方も多いかもしれません。また実際のところ、床下浸水の発生頻度は高くはありません。そのためどこか他人事にも感じてしまいますよね。しかし、床下浸水は一度発生してしまうと、さまざまな被害をもたらす厄介な水災です。ここでは、床下浸水によって発生する可能性のある二次被害について詳しく解説をしていきます。

建物の構造体が傷む

木造やRC造問わず、床下に水が流れ込むことで構造体が腐敗したり、釘などがサビる原因につながります。また木造においては、一度水に触れてしまった木造はその後空気に触れることで腐敗が促進してしまうため、構造体の寿命が縮んでしまったり安全面に大きな影響を与えます。特に怖いのが床下浸水で、被害が大きくないケースだと床下浸水自体に気付けないこともあります。そのため対処が遅れてしまい、気付いた時には構造体がボロボロになってしまって危険な状態になっていた、といったことも実際に起きています。

火災のリスクが高まる

水災と火災は相反する災害のようにも感じますが、建物内に水が入り込むことで建物内の電気系統に触れてしまい、そこから発火してしまうこともあります。床下浸水が起きる際には、大雨だけではなく土砂崩れや台風による飛来物による建物破損などさまざまな原因が重なるため、その際に電気系統に影響を及ぼすこともあります。床下浸水が発生した際には電気系統のトラブルにも注意が必要です。

カビによる健康被害のリスクが高まる

床下浸水が発生すると、水が引いても床下がジメジメした状態が続きます。そのため、高温多湿な環境になりやすく、カビが繁殖しやすい状況になってしまうのです。カビは一度発生するとあっという間に広がっていき、木材などを傷める原因にもなります。またカビが繁殖する際に飛ばす目に見えない胞子が、人間の体に入り込むことで、アレルギーや肺炎などさまざまな健康被害を引き起こすことが知られています。床下浸水が発生した多くの住宅でカビ被害は発生しているため、お子さんや高齢者、喘息などの持病がある方がご家族にいらっしゃる場合は特に注意が必要です。

床下浸水してしまった場合の解決法とは?

床下浸水はどのような住宅にも発生するリスクがあるとお伝えしましたが、では実際に発生してしまった場合は、どのように対処するのが正解なのでしょうか。床下浸水での被害を拡大させないためには、迅速に対処し解決することが大切です。最後に、万が一床下浸水の被害に遭ってしまった場合に行ってほしい解決法と、その後の対応について解説をして終わります。

水位が下がり安全に作業できるまで待つ

まずは安全を確保することが大切です。床下浸水が発生するような大雨の場合は、避難勧告が地域一体に出されていることも珍しくありません。そのためまずは避難指示に従う、避難指示が出ていない場合でも自主避難するなどの判断も大切です。被害がそこまで大きくない地域では自宅待機でも問題ないと自治体から言われることもありますが、床下浸水が発生している場合、水位が下がり切るまでは二階など高い場所に移動して安全を確保しましょう。

作業服を着て泥や水を排出する

安全に作業ができる状態になったら、今度は安全に作業できる服装にしましょう。夏の暑い時期などであっても、床下浸水の水などにはガラスの破片や感染症の原因になる菌などが潜んでいることが多いですので、可能な限り厚手の長袖長ズボンに着替えましょう。手元は軍手、足元は長靴などにして怪我をしないように注意しましょう。倒壊リスクがある場合は自分で対処しない選択も大切です。自分で対処する場合は、今度は床下に入り込んだ泥や水をバケツやスコップを使って排除していきます。ただし保険申請を検討している場合は、先に保険会社に確認を取り、作業を自分で行っても問題ないか確認しましょう。多くの場合は被害状況を写真に残すように助言されますが、専門家による現地確認が必要なこともあるため作業前には念のため確認をしておくと安心です。

水で汚れを洗い流す

ある程度泥や汚れた水を排出することができたら、きれいな水で床下浸水を受けた部分を洗い流します。床下浸水で水に浸かったのに更に水をかけるのは逆効果のようにも見えますが、汚れをきれいに落としておくことで、床下を衛生的に保つためにも必要な作業となります。水できれいに洗い流すことができたら、今度は丁寧に雑巾などで水気を取り、完全に乾燥するまで待ち作業は完了です。

床下浸水は自分で行うよりプロの業者に依頼するのが安心

ここまで自分でもできる床下浸水の際の解決法をお話をしてきましたが、住宅のことを考えると被害対策に熟知したプロの業者に対処してもらうことをオススメします。地域全体で被害が発生している場合は、ボランティアによる手助けを借りることができたり、自分で対処しなければいけない場面もあるため、念のため解決策を覚えておくことは大切です。ただし自分で対処した後であっても、そのまま放置はせずに業者に現地確認をしてもらい、被害に対して必要な処置が他にあるか見てもらうようにしましょう。

まとめ

イーライフでは経験豊富なアドバイザーが、専門的なこともわかりやすくご説明します。パックプランをご用意しているので、追加料金が発生する心配もありません。もし他社の見積もりがあればご持参ください。当社との見積もりの見比べやご相談にも対応可能ですので、是非お気軽にご連絡ください。