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初めての外壁リフォームに! 窯業系サイディングの基礎知識

お役立ちコラム

更新日:2025/09/12

初めての外壁リフォームで、どの外壁材が自宅に適しているか迷っている方も多いのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが「窯業系サイディング」です。窯業系サイディングは、耐久性やデザイン性に優れ、多くの住宅で採用されています。また、豊富なカラーやテクスチャーのバリエーションから選べるため、住まいのスタイルに合わせやすいのも魅力の一つです。この記事では、窯業系サイディングの特徴やメリット、メンテナンス方法から、リフォーム時のポイントまでを解説します。初めてリフォームを検討している方でも分かりやすいよう、基礎からしっかりご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

窯業系サイディングは、外壁材として住宅リフォームでよく選ばれる素材です。窯業とは、土やセメントなどの素材を高温で焼き固める技術を指し、これによって作られるサイディングは高い耐久性を持ち、長持ちするのが特長です。また、デザインの幅も広く、さまざまなテクスチャーや色が揃っているため、新築のような外観に仕上げることが可能です。さらに、耐候性や防火性能にも優れ、日本の気候や自然災害にも適した素材といえます。ここでは、そんな窯業系サイディングの具体的な特徴や選ばれる理由について、さらに詳しくご紹介していきます。

窯業系サイディングは、セメントや繊維素材を使って高温で焼き固められているため、非常に高い耐久性を持っています。紫外線や風雨による劣化が少なく、特に日本のような四季のある環境でも長期間美観を保ちます。一般的には15年から30年程度の寿命があり、メンテナンスをきちんと行うことでより長持ちさせることが可能です。

窯業系サイディングは、多種多様なデザインとカラーのバリエーションが揃っているため、さまざまな住宅スタイルに合わせやすいのが魅力です。レンガ調や石材調、木目調など、外観に合わせた仕上がりを選ぶことができ、リフォーム後の家の印象を大きく変えることができます。

窯業系サイディングは不燃材としても優れており、防火性の高い外壁材として知られています。火事の延焼を防ぐ効果が期待でき、安心して住める住環境を提供します。特に都市部や密集地に住んでいる場合、防火性能の高い外壁材は安心材料となるでしょう。

窯業系サイディングには、断熱性と遮音性に優れたタイプも多く、家の外からの騒音や気温変化を軽減することができます。外気温に左右されにくいため、冷暖房効率も向上し、年間を通じて快適な生活が送りやすくなります。

窯業系サイディングは、他の外壁材に比べてメンテナンスが比較的容易で、長期間にわたって美観を維持しやすいのが特徴です。汚れやすい外壁でも、定期的に高圧洗浄などの手入れをするだけで、綺麗な状態を保つことができます。これにより、長期的なコストパフォーマンスも高く評価されています。

窯業系サイディングがどのようなサイディングなのか、知っていただくことができたかと思います。では実際にリフォームで窯業系サイディングを取り入れる場合は、どのような過程で工事が進められるのでしょうか。施工方法や施工の流れは気になるところですよね。そこでここでは、窯業系サイディングの施工方法と施工の流れについても詳しく解説をしていきます。

施工前に、既存の外壁の汚れや古い塗装を洗浄し、必要に応じて補修します。さらに、防水シートや断熱材の取り付けを行い、サイディングがしっかりと貼り付けられるよう、下地を整えます。リフォームの場合はこの下地準備と下地処理が非常に重要で、少しでも施工不良があると品質の低下や、雨漏りにつながることがあります。特に古い住宅の場合は事前準備と下地処理に時間がかかることがありますが、この部分を適当に流さずに住宅の状況に応じてしっかり施工してくれる業者を見極めることも大切です。

窯業系サイディングボードは、建物の形状に合わせてカットされます。この際、精密な寸法に合わせた切断が必要で、外観に関わるため特に注意が必要です。しかし基本的には業者がしっかりと寸法を測ったり、既存建築図面などを確認して詳細な必要寸法を出すため、大きな心配は不要です。大抵は現地確認や見積もりの段階で寸法を行うため、サイディングボードの必要な面積が分かります。

下地が整ったら、サイディングボードを外壁に貼り付けます。ボードは、下から順に施工し、継ぎ目が目立たないように配置していくのが一般的です。サイディングボードの繋ぎ目は、シーリングで補強を行い埋めることで、サイディングボード同士の隙間からの雨水の侵入を防ぐことができます。シーリングについては外壁に合わせた色を選択することができます。白や黒、灰色などが一般的に使われるシーリングの色です。

ボードの貼り付けが完了したら、塗装や最終チェックを行います。塗装には、耐久性を高める防水塗料や、デザインに合わせたカラーを使用します。窯業サイディングは一般的に塗装が必要とされる材料で、塗装を行うことで、色持ちをよくしたり外壁材としての機能性を長く保つことができるようになります。また最終チェックで施工状態を確認し、隙間や不具合がないかを確かめて施工完了となります。

窯業系サイディングは、適切なメンテナンスを行うことで耐久性を大幅に向上させ、長期間にわたり美観を保つことが可能です。しかし、外壁材は自然環境の影響を受けやすく、放置すると劣化が進みやすい特徴もあります。ここでは、窯業系サイディングのメンテナンス方法と寿命を延ばすための具体的なコツについて詳しく解説します。

汚れやカビが外壁に付着すると、見た目が悪くなるだけでなく、防水性や耐久性が低下する原因となります。高圧洗浄機を使用するか、ホースとブラシで定期的に洗浄し、カビや汚れを取り除くことで、外壁の美しさと性能を保ちやすくなります。また、特に湿気の多い季節にはカビが生えやすいため、早めの対策が重要です。

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サイディング同士の隙間を埋めるシーリング材は、防水性を確保するために重要な役割を果たしています。しかし、経年劣化によりシーリングがひび割れたり、硬化してしまうことがあります。シーリングが劣化した状態のまま放置すると、雨水が浸入し、建物内部にダメージを与える可能性があります。早めの補修や打ち直しを行うことで、サイディングの耐久性を保つことができます。

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サイディングの塗装は、外壁を紫外線や風雨から保護するための重要な要素です。塗装が剥がれたり、色褪せが目立つようになった場合、再塗装を行うと防水効果が復活し、寿命が延びます。一般的には10年から15年ごとに塗装の見直しを行うと良いとされ、適切な時期に再塗装を行うことで外壁の劣化を防ぎやすくなります。

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目に見えない部分や素人では気づきにくい劣化が進んでいる可能性もあるため、プロの外壁業者による定期点検が大切です。専門家の点検によって、早期に劣化箇所を発見できるため、劣化が進む前に適切なメンテナンスが可能になります。屋根や外壁は年に一度程度の点検、また塗装の塗り替えは10年~15年に一度が理想とされています。当然住宅の状態によっては再塗装のタイミングが早まったり、15年を超えても問題がなく20年程度で塗装を行うという方もいます。同じ塗料を使用していても立地環境や日当たり条件、天候条件によっては劣化のスピードが異なることもありますので、年に一度の点検を通して「いつメンテナンス工事を行うか」を業者と話し合っておくと安心ですよ。

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リフォームにかかる費用は、内容や規模によって大きく異なりますが、基本的な目安を把握することで予算を立てやすくなります。また、費用を抑えるための工夫を知っておくと、希望に合ったリフォームが実現しやすくなります。そこで最後に、リフォームの費用目安についてご紹介していきます。今後リフォームをする予定の方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

一般的には見積もりや、現地調査費用は無料としている業者がほとんどですが、住宅が行きにくい場所にあるなどの特別な理由がある場合や対応している業者の方針によっては費用がプラスでかかる場合があります。外壁のリフォームは高額になることが想定されますので、基本的には2~3社の見積もりを依頼して決めていくため、見積もりや現地調査費用が無料の業者を選んでおくことで出費を減らすことができます。

窯業系サイディングのリフォーム費用は、面積や使用する材料のグレードによって異なりますが、ここでは一般的な30坪程度の住宅で中間グレードの材料を使用した場合の想定で費用の相場をお話していきます。全体の塗装では90万円~100万円程度、部分的な補修は10〜30万円程度となることが多いです。サイディング自体の全面張替えでは100万円以上が一般的です。加えて工事では、足場代や人件費、必要に応じた交通整備費用などその他の諸経費がかかってきます。全面張り替えでリフォームを検討している場合は、サイディング自体の費用に加えて塗装費用や諸経費も同時に準備しておく必要があります。

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せっかく窯業系サイディングにリフォームしたからには、できるだけ長い期間きれいな状態を保ちたいですよね。しかしきれいな外壁を維持していくためには、時には点検・メンテナンス・修繕などで出費が伴うこともあります。この維持に必要な出費までをしっかり計画しておくことで、リフォームで終わりではなく、その先を見越したメンテナンスができるようになります。そこでここでは、窯業系サイディングの維持費が具体的にどのくらいなのか、さらにはどんなところにお金がかかるのかについて詳しく解説をしていきます。

窯業系サイディングでは、塗膜が紫外線や雨風で徐々に劣化するため、10〜15年ごとに再塗装が必要であることについて、既に触れましたよね。再塗装を行うことで、防水性と美観を保つことができるため、やはりきれいな状態を維持するためには再塗装は欠かせません。では、そんな再塗装にかかる費用がどのくらいなのか、という点ですが、実際に塗装にかかる費用は、使用する塗料のグレードによって大きく変動します。一概に何円とは言えませんが、たとえば、アクリル系塗料は比較的安価(約80〜100万円/30坪)、シリコン系では100〜120万円程度、フッ素系や無機塗料を使用すると130〜160万円程度が相場となります。塗料の選び方ひとつで、次のメンテナンスまでのスパンやコストが大きく変わります。どの塗料を再塗装として指定するのか、また既存塗料との相性なども確認し、事前にしっかり比較検討することが重要です。

窯業系サイディングのつなぎ目には「シーリング材(コーキング)」が充填されており、ここが防水・防音の要となります。しかし、シーリングは塗膜よりも劣化が早く、10年程度では多くの箇所にひび割れや剥離が起こることが多いため、やはり打ち替えが必要になります。では実際にどのくらいの費用がかかってくるのかという点ですが、一般的な住宅でのシーリング工事費は、20〜40万円前後です。既存のシーリングを撤去して新しく充填する「打ち替え」と、上から増し打ちする「打ち増し」で費用は異なります。完全な防水性を確保するには、打ち替え工法が望ましいとされていますが、予算を抑えるために早めの段階で打ち増しをして、既存のシーリングを保護しながら全体の出費を抑えるという方法もありますよ。ただし打ち増しは既存のシーリング材の状態によってはできないこともあるため、事前の点検でしっかりと業者に確認してもらうようにしましょう。

塗装やシーリングの打ち替え工事ほど大がかりではありませんが、定期的な高圧洗浄も維持管理にはとても大切です。特に北側の外壁や湿気の多い場所ではカビや苔がつきやすく、放置すると劣化を早める原因になります。高圧洗浄のみの依頼であれば、全体で2〜5万円程度が相場です。外壁塗装と同時に行われることが多いため、タイミングを合わせると費用を抑えることができます。また、家庭用の簡易洗浄機を使ったセルフメンテナンスでも、汚れやカビ、コケなどが根深くない場合はある程度の効果は期待できます。ただし、長期間放置してしまった汚れがある場合や、外壁洗浄に慣れていない方、狭小地で隣地が近く個人で壁の掃除が難しいという方は、プロの業者に最初から依頼した方が隣地トラブルや外壁破損トラブルを回避できますよ。

窯業系サイディングとセットでチェックすべきなのが、軒天(のきてん)や破風板(はふいた)、雨樋(あまどい)などの付帯部の劣化です。これらの部位は塗装と同じタイミングで補修・再塗装しておくと、全体の耐久性が向上します。費用の目安としては、付帯部の補修・塗装だけで10〜30万円前後見ておくようにしましょう。外壁の再塗装と同時に行うと、足場代が一度で済むため効率的かつ費用を安く抑えることができますよ。特に雨樋は詰まりや破損で雨漏りリスクが高まるため、定期的な点検・補修を忘れずに行うことが大切です。

外壁や基礎まわりの劣化を放置すると、シロアリや羽アリなどの害虫が侵入するリスクが高まります。特にシーリング材が劣化して隙間が生じたり、外壁と基礎の間に水分がたまりやすい状態になっていると、湿気を好むシロアリの温床になりかねません。万が一、外壁内部や土台部分にまで被害が広がった場合は、被害箇所の除去や薬剤散布だけでなく、構造材の補修も必要になるケースもあります。そのため、害虫予防や万が一の際の駆除費用は、外壁のリフォーム時に維持費用として予算に組み込んでおく必要があります。具体的な費用としては、害虫予防の薬剤散布で1回あたり8,000〜15,000円/坪程度、駆除となると10〜30万円以上になることもあります。また、被害を最小限に抑えるには、築5〜10年ごとの定期点検や床下調査も重要です。外壁のメンテナンスと同時に業者に確認してもらうことで、効率よく予防と点検ができます。

外壁材の劣化は、目に見える症状だけで判断するのが難しいこともあるため、専門業者による点検・診断を定期的に受けるのが望ましいです。特に築10年以上経過した建物では、劣化が見えにくい箇所(目地の奥や下地など)もチェックしてもらうことが重要です。点検費用は無料の業者もありますが、詳細な診断や報告書の作成を伴う場合は1〜3万円程度が相場となります。大きな修繕を未然に防ぐための予防的出費として考えると、長期的にはコスト削減にもつながります。毎回実施する必要まではないものの、築10年や20年といった大きな節目で一度精密な点検や診断を導入してみるのもオススメです。

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