
9月に入り日本各地で大雨が降っていますね。9月は台風が発達しやすい時期ですので降水量も増える地域が多いです。そんな時にふと気になるのが「雨漏り」ですよね。最近のニュースで雨漏りによって内部腐敗が進んでしまい建物が崩壊、犠牲者が出てしまった事故がありました。危険があると分かっていても実際のところ「雨漏りなんかで家が崩れるわけがない」と思ってしまいますよね。しかし雨漏りによって命が脅かされる可能性があると再認識させられるニュースに「うちは大丈夫かな?」と心配になった方も多いのではないかと思います。雨漏りから建物を守るためには屋根やバルコニーの防水工事のメンテナンスをきちんと行えているかが大切になってきます。「防水工事を考えているけど、どんなことをするか分からない」という方も多いと思います。今回はそんな防水工事の必要性と実際の工事の手順などを詳しく解説していきます。防水工事のメンテナンスを考える上で是非参考にしてみてくださいね。
なぜ防水工事のメンテナンスは必要?
防水工事のメンテナンスの計画を立てていく上で、そもそもなぜ防水工事が必要かを知っておくことも大切です。防水工事は共同住宅やビルなどの屋上部分、バルコニーなどに施工される工事で、外部からの雨の侵入を防ぐ目的で行われます。どの建物も新築時には屋上やバルコニー部分に防水工事が施されている状態ですが、防水性能はずっと新築時のままというわけではありません。経年劣化といって月日が過ぎていくに伴って雨風や紫外線にさらされた屋上やバルコニーの防水機能が低下していくため、定期的なメンテナンスを行うことで防水性能を維持する必要があります。
メンテナンスは10~15年に一度が目安
定期的なメンテナンスの推奨年月は10~15年に一度と言われております。この年数というのはあくまでも目安です。またこの10年という数値は住宅の状況やお住いの地域によって変わってきます。中には15年たってもメンテナンスが必要ないくらい状態がいい場合もありますし、10年もたたずに修理が必要な状況になることもあります。
◎合わせて読みたい記事!
防水工事の法定耐用年数は? 修繕費には含まれる? 国税庁の定める条件を確認して節税対策を!
https://www.elife-home.net/column/bousui/.html
こちらの記事では防水工事の耐用年数と、節税するための条件について解説をしています。マンションやアパートなどのオーナーさんには是非一度ご確認していただきたい内容となっておりますので、工事を依頼する前に確認してみてくださいね。
メンテナンスをしないとどうなる?
15年経過しても何もなかったから大丈夫、と自己判断をしてしまいメンテナンスをせずに放置をしてしまうと、さまざまな二次被害を引き起こしてしまう場合もがあります。防水工事は主に雨漏りを防止するために雨風の影響を受けやすい場所に行いますが、万が一雨漏りを起こしていてもすぐに気付けるとは限りません。屋根裏を通して住居側からは見えない部分にのみ雨漏りをしている場合もあるため、長年室内側に雨漏りをしていないからといって雨漏りを起こしていないとは言い切れないのです。見過ごされてしまった雨漏りは知らない間に住宅内部の木材をむしばんでいき、シロアリなどの害虫被害やカビなどの発生によるアレルギーを引き起こす健康被害に発展することもあります。住宅の基礎部分がダメージを受け倒壊の危険もあります。定期的なメンテナンスを行うのは、こうした目に見えない雨漏りを発見し、恐ろしい二次被害を予防するためでもあります。
防水工事の手順

実際に防水工事を行うことを決めても、その内容がいまいち分からないという方は多いと思います。防水工事を依頼してもその工事内容をひとつひとつ説明してもらうことはまずありません。しかし防水工事は決して安いものではありません。工事を依頼する前にどんな工事を行っておくのか知っておくことは、トラブルが発生した際にも柔軟に対応するためには必要なことです。ここでは防水工事の手順について一緒に確認していきましょう。防水工事は大きく分けて4種類存在しますが、今回は屋上に使われることが多いウレタン防水についての手順を解説しています。
◎合わせて読みたい記事!
防水工事の工法は4種類! それぞれのメリット・デメリットは?
https://www.elife-home.net/column/bousuikouji/.html
ウレタン防水以外の防水工事について確認したいという方は、他の記事で解説をしておりますので上記リンクから是非ご覧ください。
①清掃をする
まずは防水工事を行う場所を綺麗にしていく作業をします。方法としてはデッキブラシを使用するか、汚れが頑固な場合は高圧洗浄を使用して洗浄をしていきます。どうせやり替えるなら意味ないのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、下地材などをしっかり定着させるためにはこの段階でホコリやチリはしっかり落としておく必要があります。室外機が置いてある場合、施工中室外機の裏などから汚れが飛ぶ可能性があるため室外機裏の汚れなども一緒に落とします。
②防水層の撤去して下地の調整を行う
まずは古くなった既存の防水層の撤去を行います。その後、防水層の下にある下地と呼ばれる部分の調整を行っていきます。内容としては凹凸部分があれば水平になるようにしたり、ひび割れがあればシーリング材で埋めて修理していきます。防水層は経年劣化や地震などの衝撃によりひび割れを起こすことがあり、そのひび割れが防水層を通り越し下地部分にまで及んでしまっていると雨漏りを起こすことがあります。見た目を綺麗にする目的で防水層の上にトップコートのみを塗装し直すこともありますが、雨漏りが発生している場合は下地を調整しないと改善しません。また定期的なメンテナンスにより防水層から下地に達してしまいそうなひび割れを未然に防ぎ修理する事で、雨漏りが発生しないようにします。
③プライマーを塗る
防水材と下地の密着度を高めるために、接着剤の役割を持つプライマーを塗布していきます。プライマーを塗布しないまま次の工程に進んでしまうと、浸水を防ぐために重要な役割を果たす防水材が剥がれやすくなってしまうため、プライマーを塗布する工程はとても大切です。室外機などが置かれている場所も一度室外機をどかすなどして、隅々までしっかり塗っていきます。
④防水材を塗る
今回はウレタン防水なので、ウレタン防水材を塗っていきます。防水材は全体の厚みが均一になるように塗らなければならず、職人の技術力が問われる部分でもあります。防水材は材料ごとに乾燥時間と塗布回数が決まっており、特に乾燥時間には注意しなければなりません。工事の時間短縮のために防水材の乾燥時間を守らないと、しっかりと乾いていないまま次の材料を塗布してしまうことになるため本来の防水材の性能が発揮できません。このような施工ミスは雨漏りの原因につながるため気を付けなければいけないポイントです。
⑤トップコートを塗る
最後にトップコートを塗り完了です。もちろんトップコートにも乾燥時間があるため、養生をとるのはトップコートが完全に乾いてからになります。トップコートの役割は防水材の劣化を防いだり、防水性能をできるだけ長く保つために塗ります。
どんな業者に依頼するのがいい?
ここまで読んでいただければ、全体の工事手順をつかむことができたのではないかと思います。工事手順の中で「職人の技術力が問われる」と記載しましたが、一体どんな業者に依頼すればいいのか、工事の依頼自体が初めての方は悩んでしまいますよね。工事の業者を探す時にインターネット検索をされる方がほとんどだと思いますが、今では多くの業者がホームページや広告を利用して宣伝しているため、検索をしぼっても多くの業者が出てくるためどこを選べばいいか初見では判断しにくい部分もあります。防水工事の業者を探す際に気を付けていただきたいポイントはいくつかありますが、このような場合はその中でも特に「施工実績が多い業者」を意識して選ぶようにしてみてください。防水工事は手作業になる分、業者の技術力が重要です。施工実績が多い業者は作業員がその分経験豊富であるため、技術力を見極めるポイントとしてはひとつの指標になります。また見積もりは最低でも2~3社からとるようにしましょう。こうすることで防水工事の相場を知ることができ、悪徳業者に騙されないための対策にもなります。
◎合わせて読みたい記事!
防水工事の見積書、正しい見方とは? 騙されないために気を付けたいこと
https://www.elife-home.net/column/mitsumori/.html
見積もりについての見方については上記の記事で解説をしておりますので、是非参考にしてみてくださいね。
まとめ
イーライフでは経験豊富なアドバイザーが、専門的なこともわかりやすくご説明します。パックプランをご用意しているので、追加料金が発生する心配もありません。もし他社の見積もりがあればご持参ください。当社との見積もりの見比べやご相談にも対応可能ですので、是非お気軽にご連絡ください。