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慌ててやると逆効果? 雨漏り応急処置の正しいやり方

お役立ちコラム

突然、天井からポタポタと水が…。そんな経験、「自分とは関係ない」と思わている方も多いですが、実は雨漏りは予告もなく起こるトラブルのひとつです。その結果「とにかく何とかしなきゃ!」と慌てて行動してしまい、かえって雨漏りの被害を広げてしまうケースも少なくありません。本記事では、雨漏りが発生したときにやるべき正しい応急処置の方法と、やってはいけないNG行動について詳しく解説します。いざというときに落ち着いて対応できるよう、ぜひ参考にしてください。

突然の雨漏りに直面すると、「とにかく水を止めなきゃ」「何とかしなきゃ」と焦って行動してしまいがちです。しかし、よかれと思ってやった対処が、実は二次被害を招く原因になってしまうことも少なくありません。被害を広げないためには「やってはいけないこと」を事前に知っておくことが重要です。ここでは、雨漏り時に多くの人がやってしまいがちな代表的なNG行動を取り上げ、それぞれのリスクと注意点を詳しく解説します。

最も多い誤った行動のひとつが、雨の中で屋根に登って補修しようとすることです。雨天時の屋根は非常に滑りやすく、瓦やトタンなどの素材によっては足を取られて転落する危険性が高くなります。さらに、風を伴う天候ではバランスを崩すリスクもあり、大事故につながる可能性があります。たとえ短時間の応急処置であっても、素人が雨の中で屋根作業をするのは非常に危険です。屋根の確認や修理は、天候が回復してから専門業者に依頼するのが基本です。

雨漏りの場所にスプレーやパテを塗って「これで止まるだろう」と自己流で処置してしまうケースも多く見られます。しかし、雨漏りの原因は必ずしも目に見えるヒビや穴とは限りません。構造内部に原因がある場合、一時的に水の出口をふさいでしまうことで、水が建物の中に逆流し、天井裏や壁の内部で広がってしまうことがあります。また、適切な処置がされていないことで、再び雨が降ったときに大きな被害につながる恐れもあります。防水材はあくまで「専門的な判断のうえで使用するもの」と理解し、自己判断での処置は避けましょう。

水が漏れてきた場所のすぐ近くにテレビや冷蔵庫、電子レンジなどの電気製品があると、つい拭き取ったり、移動させたりしたくなります。しかし、濡れた状態で電気製品に触れることは感電のリスクが高く、非常に危険です。また、水がコンセントや電源タップに入り込んでいる場合、通電している限り火災につながる可能性もあります。安全のためには、まずブレーカーを落とし、電源を完全に遮断したうえで対処する必要があります。少しでも不安がある場合は、無理をせず専門の電気工事業者に対応を依頼しましょう。

天井に水が溜まっていると見えるシミや膨らみを見て、「ここに穴を開ければ水が抜けるはず」と思って棒やドライバーで突いてしまう人もいます。しかし、これは非常に危険な行為です。天井の下地材や断熱材を傷つけてしまうだけでなく、突いた拍子に大量の水が一気に流れ出し、部屋全体を水浸しにしてしまうこともあります。また、天井の構造によっては突いた部分から崩れる可能性もゼロではありません。水が漏れてきている場合は、まずその下にバケツやタオルを置いて受け止めることを優先し、構造物に手を加えるのは必ず専門業者に任せましょう。

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雨漏りの正しい対処法を知らないと、つい焦って間違った対処法を行ってしまいがちです。しかし雨漏りに気付いたとき、まず大切なのは「被害を最小限に抑えるための冷静な対応」です。焦って間違った行動をとると、かえって修理費用が高額になったり、建物全体にダメージが及んだりする可能性もあります。ここでは、雨漏り発見直後に実施すべき基本的かつ安全な対処法を解説します。

最初にすべきことは、床や家具が濡れるのを防ぐことです。漏れている箇所の下にバケツや洗面器などの容器を置き、水をしっかり受け止めるようにします。バケツの中に雑巾やタオルを入れておくと、水の跳ね返り音を抑えることができ、夜間でも比較的静かに過ごせます。また、床には新聞紙やビニールシートを敷くと、広範囲への水染みを防げます。

水が垂れている場所の真下に家具や電化製品がある場合は、できるだけ早く別の場所に移動させましょう。特に木製家具や紙類、電子機器は一度濡れてしまうとダメージが大きく、修復が困難です。ただし、電化製品を扱う際は感電に注意が必要です。コンセント周りが濡れている可能性がある場合は、無理に触らず、ブレーカーを落とすなどしてから安全に作業を行いましょう。

天井からポタポタと水が垂れている場合、そのまま放置すると水が周囲に飛び散ってしまいます。バケツだけで対処しきれない場合は、タオルや雑巾を使って水の流れをコントロールし、特定の場所に水が集まるような「導水路」をつくるのも効果的です。たとえば、雑巾を天井から垂らしてバケツの中に水を誘導する方法は、被害の拡大防止に有効です。

雨が収まった後、安全が確保されている場合は、屋根裏やベランダ、外壁の状態を目視で確認してみましょう。ただし、屋根に登る必要はありません。濡れている場所や水染みの状況から、おおよその原因箇所を特定できることもあります。可能であれば、スマートフォンなどで写真を撮っておくと、後から業者に状況を説明する際に役立ちます。また確認をする際ですが、台風や暴風雨のなかで、無理矢理屋外へ出て確認する必要まではありません。被害の拡大を恐れて無理に対処しようとすると、怪我をしてしまう恐れもありますので、確認する際は必ず身の危険がない天候のもとで行うようにしましょう。

応急処置はあくまで「その場しのぎ」です。雨漏りは放置しても自然に直ることはなく、次の雨で再発する可能性が極めて高いトラブルです。さらに、天井や壁の内部でカビが発生したり、木材が腐食したりするなど、見えないところで建物の寿命を縮めてしまうケースも多々あります。雨が止んだ後はできるだけ早く、信頼できる雨漏り修理の専門業者に連絡し、原因調査と根本的な補修を依頼しましょう。

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応急処置によって一時的に雨水の侵入を防げたとしても、それで「もう安心」と思ってしまうのは危険です。雨漏りの根本的な原因は建物内部に潜んでいることが多く、表面的な対策では再発を防げません。ここでは、応急処置だけで済ませてしまうことのリスクと、なぜ雨漏りの応急処置だけで済ませず専門業者に修理依頼をする必要があるかについて、詳しく解説をしていきます。

漏りの被害は、目に見える水漏れだけではありません。天井裏や壁の内部では、断熱材が濡れて性能を失っていたり、木材が湿気を含んで腐食していたりする場合があります。こうした劣化は静かに進行し、時間が経つほど建物全体の耐久性に悪影響を及ぼします。応急処置で水滴が止まったように見えても、内部で被害が広がっている可能性は十分にあるのです。

湿気の多い環境は、カビやダニの繁殖にとって最適な条件です。雨漏りを放置すると、壁や床、家具などにカビが生えやすくなり、アレルギーや喘息など健康への悪影響が出る場合もあります。また、湿った木材はシロアリの格好のエサになるため、建物の構造部分にまで深刻な被害が及ぶことも。たとえ雨漏りが小規模に見えても、早めに原因を突き止めて修繕することが大切です。

住宅は定期的なメンテナンスによって価値を保つものですが、雨漏りの放置は資産価値の低下を招きます。たとえば、売却や賃貸を考えたときに「過去に雨漏りがあった」「内部にカビの痕跡がある」といった情報があるだけで、評価額が大幅に下がる可能性があります。応急処置だけで満足せず、将来のことも見据えて、根本的な修理を行うことが重要です。

「前回はバケツで受ければ済んだから、今回もそれでいいや」と応急処置を繰り返していると、次第に被害の規模が拡大していく可能性があります。たとえば、わずかな水漏れがやがて天井材を劣化させ、雨のたびに天井が剥がれ落ちるような事態になることも。早期の専門対応を怠ることで、将来的な修繕費用がかえって大きくなってしまうのです。

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