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外壁にふくれが発生する原因は? 見つけた場合どうすればいい?

お役立ちコラム

更新日:2023/12/06

みなさんは「外壁のふくれ」と聞いて何をイメージされますか? おそらくほとんどの方が「何のことか分からない」と答えるのではないかと思います。しかし外壁のふくれは、意外にも多くの住宅外壁に発生しているもので、外壁の劣化サインの一種でもあります。ふくれは外壁塗装部分に空気を含んだかのように膨らみを持ち、本来平らなはずの外壁にポコッとした凸面が発生します。見栄えが悪く外観美を損なうだけではなく、放置すると深刻な雨漏り被害を招く恐れもあります。今回はそんな外壁のふくれについて、発生する原因と見つけた場合の対処法について解説をしていきます。

外壁がふくれる原因とは?

冒頭では外壁のふくれが発生した際の見た目について少し触れましたが、その名前の通り内側に空気が入ったかのように膨らみを持つことから、ふくれと呼ばれています。遠くから見てもふくらんでいる様子が分かるため、比較的発見しやすい外壁の劣化サインではあります。ふくれの原因は大きく分けて「経年劣化によるもの」と「施工不良によるもの」の2種類があります。それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。

経年劣化

外壁はどんなにいい外壁材や塗料を使用していても、紫外線や雨風にさらされる影響で、日々劣化していくものです。そのため、定期的なメンテナンスをしていない外壁は、劣化が進み外壁のふくれが生じることがあります。

施工不良

外壁のメンテナンスは、基本的には外壁塗料を塗り直すことで、外壁の防水性などを高めていきます。しかし、外壁塗装は各塗料メーカーからも適切な施工条件などがあげられているほど、気候によって仕上がりが左右してしまう可能性がある非常にデリケートな部分です。外壁塗料は2~3回重ね塗りするのが一般的ですが、その都度しっかり乾燥させなければならず、湿度が高すぎるなどの悪条件が重なると乾燥しきれず施工不良につながります。施工不良が生じた外壁は、メンテナンスから時間がたっていなくても、ふくれが生じることがあるのです。

雨水の侵入

経年劣化や施工不良によって、外壁の防水性能や機能性が低下した際に起きるのが、外壁塗料部分への雨水の侵入です。塗装部分と外壁材の間に雨水が侵入し、蒸発をすることで、ふくれが発生します。ふくれの中には、入り込む雨水の量が多いと蒸発する際に破裂してしまい、ふくれそのものが形状維持していないものも含まれます。

外壁のひび割れ

外壁の劣化症状はふくれだけではなく、ひび割れ(クラック)や汚れの付着などもあげられます。その中でも、外壁のひび割れは直接的にふくれにつながる可能性がある、危険な劣化症状です。ひび割れが生じたところから、雨水が入り込みふくれになってしまうケースが現場でもよく見受けられます。

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断熱材不足

住宅は外壁と室内側の間に断熱材を組み込んで、室内外の寒暖差による結露を防止し、また室内の快適な温度を外に逃さないようにしています。しかし、設計ミスや施工ミスにより適切な断熱材を設置できていない場合、断熱材不足による結露で住宅外壁の内側に水滴ができてしまうことがあります。壁内結露は、雨漏りに近い状態のため、建物にもとても大きなダメージを与え、また外壁にふくれとして結露が生じることも多いです。

外壁のふくれを放置するとどうなるの?

外壁のふくれが発生してしまうと住宅の外観美を損なうものの、「別に気にしない」「目立つ場所にできていないから修理はしなくてもいい」と考える方もいらっしゃるかと思います。しかし、外壁のふくれは放置してしまうと重大な二次被害につながることも少なくありません。ここでは外壁のふくれを放置すると、どのような二次被害が発生するかについて詳しく解説をしていきます。

外壁の性能が低下する

外壁のふくれを放置したままにしてしまうと、ふくれの部分からどんどん外壁が傷んでしまい、外壁全体の性能が低下してしまいます。外壁は雨水や紫外線、害虫などから建物を守ってくれる役割がありますが、外壁の性能の低下は、外壁が弱ってしまうことでこれらの役割が十分に果たせなくなる可能性が出てきてしまうのです。気にならない程度のちょっとしたふくれであっても、全体に被害が拡大しないよう注意しなければいけません。

雨漏りの原因になる

ふくれの部分から更にクラックなどが生じてしまった場合、クラック部分から雨水が室内側に入り込んでしまうことがあります。雨漏りの位置によっては、天井やクロスに雨漏りシミが発生することもありますし、壁の間など普通に生活している中で気付きにくい部分で雨漏りが発生していることもあります。雨漏りは放置すると、建物の主要構造部を腐らせてしまうこともあり大変危険です。

害虫の原因になる

ふくれが破裂したり、ふくれによる影響で外壁のひび割れが悪化することにより、そのわずかな隙間から害虫が建物内に侵入してくる可能性があります。特に気を付けたいのが、白アリです。特に木造住宅では、白アリが木材を食べることで建物に大きなダメージを与えてしまいます。また白アリは小さな体であるために、小さなふくれであっても侵入する可能性は十分にあります。

カビの原因になる

ふくれは断熱材不足により壁内結露を発生させる可能性があるとお話をしましたが、リスクは壁内結露だけではなりません。壁内結露が原因となって発生する、カビにも気を付けなければいけません。カビは目に見えないほどの小さな胞子を飛ばして繁殖範囲を広げていきますが、この胞子は壁の中からでも居住空間に空気の流れにのって入り込むことがあります。カビの胞子は人間にとっては有害なアレルゲンのひとつですので、カビの胞子を吸い込むことで、アレルギー性肺炎や喘息の引き金になる可能性があります。

冷暖房のコストがかかる

ふくれ単体であれば大きな問題にはならなくても、ふくれを放置してしまったことで雨漏りが起き断熱材がダメージを受けてしまった場合、建物全体の段熱効果が下がります。建物の断熱効果が下がると、冬は寒く夏は暑い家になってしまうのです。その結果、建物全体の冷暖房コストが通常よりもかかってしまい、家系にもダメージを与えてしまいます。

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安全面に問題が発生する

ふくれを放置することで、雨漏りや壁内結露、カビ、害虫・・・など、さまざまな二次被害につながることが分かりました。これらの重大な二次被害は、一度発生してしまうと建物へのダメージも与えてしまうことになります。特に雨漏りや壁内結露などは、建物の重要な構造部が傷んでしまう可能性があり、放置することで建物の安全性に関わります。カビや害虫なども被害が深刻になると、同じように建物の構造部に重大な被害を出す可能性があります。具体的には柱や梁、床材が腐ることで床が抜けてしまったり、被害が深刻な場合は建物の崩落にもつながりかねません。

まとめ

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