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アクリル塗料の費用相場は? 住宅に使う場合のメリットとデメリットも解説!

お役立ちコラム

更新日:2024/05/29

外壁の塗料を決める際に、一番グレードの低い塗料として紹介されるのが「アクリル塗料」です。長い歴史のある塗料ではあるものの、現在では住宅の外壁塗料として使われることは減りました。外壁塗料の中でも一番金額が安いため、低予算で外壁塗料を選びたいという方にとっては、とても魅力的な塗料に見えるかもしれません。もちろんアクリル塗料には費用以外のメリット面もありますが、現在使われなくなってきたのは、アクリル塗料の後に開発された他の塗料の開発が進み、より高性能な塗料が登場してきたからとも言えます。しかし場合によってはアクリル塗料があっているという方もいますし、アクリル塗料だからダメだということではありません。今回はそんなアクリル塗料について、アクリル塗料の費用相場と住宅の外壁に使用する場合のメリット、デメリットについて詳しく解説をしてきます。是非参考にしてみてくださいね。

アクリル塗料の費用相場は?

アクリル塗料とは、アクリル樹脂を主成分としている塗料のことで、1950年頃から使われ始めたと言われています。その頃の日本の住宅はほとんどが木造住宅でしたが、今のように鮮やかな色合いの外壁ではなく、外壁の塗料の種類も今のように豊富ではありませんでした。そんな中でアクリル塗料が開発され、当時の外壁塗料には珍しい「発色のいい外壁塗料」として瞬く間に人気になりました。今はアクリル塗料の他に、ウレタン塗料やシリコン塗料、更に性能のいいフッ素塗料などが登場したことにより、住宅の外壁塗料として使われる機会は減ったものの、低予算で外壁塗料を行いたいという方やDIYで塗装を行いたいという方に需要がある塗料です。

1㎡あたり1,500円~2,000円円が相場

アクリル塗料は一般的に使われている外壁塗料の中でも一番安く、1㎡あたり1,500円~2,000円程度が相場となっています。外壁塗料の中間グレードとして使われることのおおいシリコン塗料というものがありますが、シリコン塗料では1㎡あたり2,500円~3,000円程度が費用相場となります。例えば30坪程度の住宅であれば、外壁塗料を塗る面積は100㎡~150㎡程となります。そのため1㎡あたり平均して1,000円の違いが出てくるとなると、アクリル塗料はかなり安い費用で塗装ができるということが分かります。

各大手塗料メーカーから販売されている

住宅の外壁塗料では需要が少なくなりつつあるものの、バイクや公園の遊具の塗装などの幅広い用途で使われています。そのため様々な機能性や仕上げの特徴を持ったアクリル塗料も多く開発されており、各大手塗料メーカーからも発売されています。後ほど詳しく解説をしますが、アクリル塗料は環境にいい塗料としても知られているため、人が触れるような場所に使う塗料としても向いています。

アクリル塗料のメリットは?

では具体的に、住宅の外壁にアクリル塗料を使用する際に、どんなメリット面があるのかを一緒に見ていきましょう。文中で既に触れている金額の部分以外にも、アクリル塗料にはメリットがたくさんあります。金額だけではなく、機能的なメリットも含めて外壁塗料を検討するようにしましょう。

価格が安い

アクリル塗料の最大のメリットと言えるのは、価格の安さです。価格だけで外壁の塗料を決めてしまうのはオススメできませんが、価格が決め手になるという方が多いのも事実です。低予算で外壁塗料を完成させたい、メンテナンスでの出費を抑えたいといった方に選ばれる傾向にあります。しかし安いからといって仕上がりが安っぽくなるというわけでもなく、住宅の外観に価格の安さは影響を及ぼしません。

環境に優しい

アクリル塗料は、有害物質を含まない塗料としても知られています。例えば揮発性有機化合物(VOC)ですが、揮発性有機化合物は空気中に放出され、光化学スモッグやオゾン層破壊などの環境問題を引き起こす可能性があるため、近年地球環境に害になる物の一つとして注目を浴びています。また有機酸化物は、健康被害につながる可能性のある有害物としても知られています。しかしアクリル塗料には、こうした地球環境や人体に有害になるとされている物質が含まれていないため、環境に優しく安心して使うことのできる塗料であると言えます。

色や種類が豊富

アクリル塗料には長い歴史がありますが、開発当初から人気だった色の発色の良さや種類は今もなお支持される理由のひとつです。特に色の種類はとても多く、外壁の色にこだわりたいという方にも人気のある塗料です。

アクリル塗料は、施工がしやすいと呼ばれる1液型の塗料に分類されます。1液型では、塗料を開封したら特別な作業が必要なく、そのまま塗装を行うことができるます。品質が保たれやすく施工経験の少ない業者でも失敗するリスクが低いため、依頼しやすいというのも芽里とです。一方で1液型ではなく特別な作業が必要になる塗料では、開封後に専用機械を用いて希釈をする必要があるなど手間がかかるため、熟練した作業員の人員確保が必要となります。塗装経験があれば誰でも品質を確保できるアクリル塗料と違い、特別な作業が必要になる塗料は業者選びにも注意しなければいけません。

メンテナンスで塗料のうえから重ね塗りをすることは多いですが、アクリル塗料はその重ね塗りに向いている塗料のひとつです。アクリル塗料は吸湿性が高く、重ね塗りをした塗料をしっかりと密着させることができるため、下地処理も他の塗料と比べて早く済ませることもできます。下地処理が簡単に済ませることができる点や、重ね塗りの高い密着力も、アクリル塗料ならではのメリットです。

アクリル塗料は、比較的安価な塗料ではあるものの発色に優れ、艶を出しやすい塗料です。色や種類が豊富なことに加え、外観をより美しく見せることができる塗料のひとつです。低予算でも外観を諦めたくない、という方はアクリル塗料がピッタリですね。艶に関しては、艶が控えめな方がいい方であれば仕上げを艶なしにすることもできますが、艶がきれいに出やすいアクリル塗料では艶をつけた仕上げの方がより美しく見えます。また、外壁に艶があると汚れを雨で落としやすく、外壁に小さな汚れが蓄積するのを防ぐ効果もあります。

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アクリル塗料のデメリットは?

外壁塗料は、どのような塗料においても必ずデメリット面が存在します。メリット面だけを見ると非常に優秀に見えるアクリル塗料ですが、アクリル塗料にもデメリット面があります。デメリット面を知らずに塗料を選んでしまうと、適切な時期にメンテナンスを行うことができなかったり、思っている効果を得られない場合もあります。そのため現時点でアクリル塗料がいいとお考えの方も、必ずデメリット面について把握しておくようにしましょう。

劣化のスピードが早い

アクリル塗料は塗りたてはとても高発色で綺麗な塗料です。色もたくさん選ぶことができ、一見他の塗料に劣る点がないようにも思えますが、アクリル塗料は外壁塗料の中でも特に劣化のスピードが早い塗料として知られています。アクリル塗料の劣化が早い原因として、紫外線に弱いことと気温変化に敏感であることがあげられます。アクリル塗料が特別紫外線に弱いというわけではありませんが、常に外壁が紫外線に晒されることにより、塗料の分子を劣化させ、塗膜を硬化させてしまいます。その結果外壁の性能が落ち劣化が進むと考えられています。またアクリル塗料は気温変化に敏感で、気温に伴い外壁が収縮・膨張を繰り返し、外壁のひび割れ(クラック)につながることがあります。

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高温多湿な環境下での施工は不向き

日本は特に梅雨時期から夏にかけての長い期間で、温多湿な環境になりやすいです。そうした環境下でアクリル塗料を塗装しようとすると、湿気を取り込んでしまったり、塗装しようとする外壁表面の湿気が原因となり塗料に湿気を取り込んでしまうことがあります。塗料を高温多湿な場所に保管しない、適切な時期に外壁塗装を行うなどの必要性があります。DIYがお好きな方は外壁塗料も自分で塗るという方もいますが、アクリル塗料は扱いやすい塗料である反面徹底的な管理が必要となるため、DIYなどが外壁劣化の原因につながることもあります。

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メンテナンスの総回数が増える

アクリル塗料は費用が安い反面、他の外壁塗料と比べると耐用年数が10年程度と非常に短い塗料です。そのため短期間でのメンテナンスが必要になり、メンテナンス感覚が短く、全体的に見ると修理・修繕費がかさみます。安く発色のいい外壁塗料ではあるものの、メンテナンスの総回数はどの塗料よりも多くなるため、全体的に判断するとコストパフォーマンスはあまりよくありません。

アクリル塗料は重ね塗りができるメンテナンスにピッタリの塗料ですが、一方で劣化しやすい一面も持つため、劣化したまま放置していると下地になる部分の既存の塗料がそのまま使えないことがあります。メンテナンスを考慮してアクリル塗料にしたつもりが、劣化によって下地処理や修繕に大きな手間や費用がかかてかえって面倒になってしまった、なんてこともよくあります。アクリル塗料はメンテナンスはしやすいけれど劣化もしやすい、ということを頭に入れて、適切な時期にメンテナンスをすることが大切です。

アクリル塗料はどんな人に向いている?

アクリル塗料のメリット、デメリットについて詳しく解説をしてきました。しかしそれだけでは、「メリットとデメリットは分かったけれど、結局自分にアクリル塗料が向いているか分からない」「どんな場面でアクリル塗料を選択すればいいのか知りたい」とお悩みの方も多いかと思います。そのためここでは、アクリル塗料が向いている人はどのような人かを具体的に解説していきます。アクリル塗料にしようかどうか悩んでいるという方は、是非こちらも参考にしながら検討してみてくださいね。

コストパフォーマンスが悪くても低予算で実現したい方

アクリル塗料は費用が安くても、メンテナンスの総回数から判断するとコストパフォーマンスが悪いというお話をしてきました。しかしメンテナンス自体は毎年ではなく、短いスパンと言っても一般的には5年程度のサイクルで行っていき、その5年の中でも毎回ではなく必要なタイミングで塗料を塗り直していきます。そのため「今回は手持ちを減らしたくないからどうにか安く低予算で済ませたい」「次回はもっといい塗料を検討しているけれど、今回だけ安く済ませたい」などとといった要望のある方にとって、アクリル塗料は最適な塗料です。

頻繁に外観のイメージを変えたい方

アクリル塗料は頻繁なメンテナンスが必要となりますが、外観のイメージを頻繁に変えたい方にとっては、むしろ丁度いいタイミングであることもあります。特に色の雰囲気をガラッと変えたい、飽きっぽいなどの方にはアクリル塗料は低予算で塗り直しができるため、とても人気です。

10年以内に転居する予定のある方

アクリル塗料の一般的な耐用年数は10年程度と言われていますが、10年以内に転居を考えている方にとっては、わざわざ高額な塗料を選ぶ必要がないケースもあります。そのため数年以内に転居や売却の予定などがあり、ずっと住み続けないという方にとっては、最低限の費用で外壁を仕上げることができる塗料としても人気があります。

アクリル塗料の特徴や金額などを踏まえたうえで、住宅にアクリル塗料を使いたいと考えている方も多いのではないでしょうか。しかしすでにご存じの通り、アクリル塗料には注意しなければいけないデメリット面も存在するため、依頼する際にはいくつか気を付けていただきたいことがあります。そこで最後に、アクリル塗料を依頼する際に注意したいことについて解説をして終わります。

基本的にはどの業者も、しっかりと現地に足を運び現地調査を行ったうえで、正確な見積もりを提出します。そのためこちらが何かを特別に手配する必要などはありませんが、現地調査によって住宅の劣化状況を確認して必要な工事を出してもらうため、業者の指定する時間を確保したうえで現地調査を行ってもらうようにしましょう。現地調査をしっかり行うことで、当日思いもよらない出費や予定変更をしなければいけないなどのトラブルを回避することができますし、住宅の状況を正しく知ることができます。

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いくら施工がしやすいアクリル塗料と言っても、例えば既存の外壁の状況が悪いことを見抜けず施工してしまうと、施工不良によるひび割れや剥離、雨漏りなどの二次被害が発生する可能性があります。初見の業者の技術力を見抜くというのは非常に難しい部分でもありますが、業者のホームページや広告などを確認し、業者の施工実績などを確認することはできますので、依頼する前に業者の下調べも積極的に行いましょう。今は口コミサイトや比較サイトが充実しているため、参考程度に業者の口コミを見ておくのもオススメです。

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アクリル塗料は、塗料の中でも比較的安価な塗料ではあるものの、住宅に施すとなると面積が大きく金額も大きくなります。そのため、安いからという理由で金額だけを見て判断するのではなく、いくつかの業者から相見積もりを取って金額差以外にも工事内容やアフタフォロー、業者の対応の誠実さなどを見極めて判断するようにしましょう。正確な見積もりは現地調査を行った後に提出されるため、各業者ごとに立ち合いをしなければいけない負担はありますが、近年増加している手抜き業者や悪徳業者を回避するためにも必ず相見積もりは実施するようにしましょう。

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まとめ

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